最終列車までに「坂根駅」に乗客はやってきたのか
どこか他人事だった、ローカル線の赤字問題。

(リポート 北原花菜子 記者)「午後10時1分、東城行きの最終列車の到着です。上下線合わせて全11本、きょうは坂根駅を利用した人は誰もいませんでした」
徐々に疲弊し、限界に達しつつある芸備線。秋までには、国による改正法が施行されるとみられています。
「他人事ではない」ローカル線問題 飛び交う様々な意見

【解説】
バスやローカル線など、地域公共交通を研究する名古屋大学の加藤博和教授は、「鉄道を守ること自体が目的になってはいけない」と警鐘を鳴らしています。

ただ、岡山県県民生活部の下野間豊課長は「鉄道は一度なくしてしまうと元に戻すのが難しく、廃線になることで周辺から町がどんどん取り残されるようになってしまうのでは」とも懸念していました。

今回は、路線の現状を紹介しましたが、この問題を巡って、「JRはなぜこれまで有効な施策をとれなかったのか」「最後は地方に負担を強いるのか」など、多様な意見や視点があります。私たちは今後も、この問題と真摯に向き合い取材していきたいと思います。