愛媛県立学校の再編について、県教育委員会はきょう再編計画を最終決定しました。
松山南高校砥部分校は新たに「ゲームクリエーションコース」を設け、存続することになりました。

13日は県教育委員会の臨時会が開かれ、事務局から県立学校再編の最終案が示されました。

このうち、伊予高校との統合が計画されていた松山南高校砥部分校については、2025年度から新たにデザイン科の中に仮称の「ゲームクリエーションコース」を設けるなどし存続することになりました。

ただ、存続については来年度から5年間の猶予を設けていて、志願者の増加が見込まれないなどの状況となった場合は改めて統合を検討するということです。

この他、小松・東予・丹原を2校に統合する案については、このうちの1校に新設予定だった商業科が、進学に特化する総合学科に変更され、校名が「西条総合科学高校」になります。

この計画案は、委員の全会一致で承認されました。

愛媛県教育委員会・田所竜二教育長インタ
「長くて苦しい道のりだったと改めて思う。地域の方々と一緒になってきちんと具体化していかないと、結果として子どもたちを裏切ることになる。心してしっかりと臨みたい」

喜びを語ったのは、砥部分校存続の会の中川礼代表です。

砥部分校存続の会・中川礼代表
「とても嬉しいです。今まで砥部分校の魅力を信じてみんなで活動してきたこと、諦めないでよかったなと思います」

会では去年8月から3か月半かけ2万4389筆の署名を集め県に提出するなど、存続に向けた活動を続けてきました。

砥部分校存続の会・中川礼代表
「この少子化の中なので、しっかりとこの先統合案に入れられないように、人数増やしてやっていかないといけないということで、重く受け止めています」

また砥部町の佐川秀紀町長は、ゲームクリエーションコースの新設に期待を寄せます。

砥部町・佐川秀紀町長
「コロナ禍で色んな意味でDXが見直されているので、こういったことが将来この街でまた新しい産業として育っていくのではないかと期待している」

町では、生徒の全国募集にあたり、ふるさと納税の活用や家賃補助などを検討しているという事です。

一方、丹原高校の存続に向け署名活動を続けてきた渡部高尚さんは、最終決定の内容に一部理解を示しながらも、納得できないと話します。

丹原高校の存続を支援する会・渡部高尚代表
(進学型の学級が2つ増えるが)
「これでもまだ足りないと思う。普通科をこちら(東予・丹原地域)にもう1学級増やしてほしい。もう一度考え直してほしいですね」