映画の最高峰「アカデミー賞」の授賞式が行われ、ミシェル・ヨーさんがアジア系初の主演女優賞を受賞するなど、アジア系の躍進が目立つ結果となりました。
記者
「今回のアカデミー賞でも近年、存在感を増すアジア系の受賞の行方が注目されています」
レッドカーペットの色がシャンパン色に変更されたアカデミー賞授賞式。注目されたのは、アジア系の俳優も多く出演する「エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス」です。
ハリソン・フォードさん
「作品賞は…『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』」
中国系移民の女性が多元宇宙を舞台に敵に挑むSFアクションで、作品賞など7部門を席巻。ベトナム生まれのキー・ホイ・クァンさんが助演男優賞を受賞したほか、主演でマレーシア生まれのミシェル・ヨーさんがアジア系初の主演女優賞を受賞しました。
主演女優賞 ミシェル・ヨーさん
「夢はかなうということを証明できました」
アジア系が存在感を示した今回の授賞式。しかし、アカデミー賞は2015年、白人ばかりが受賞候補となり大きな批判にさらされ、多様性改革のまっただ中にあります。
ミシェル・ヨーさんは先月、JNNの取材に「変化を実感している」と語りました。
ミシェル・ヨーさん
「(多様性について)ここ2~3年、進化していると思いますし、アカデミー側も多様でなければならないことを認識していると思います」
候補者の人種を2015年の前後8年間で比較した調査では、有色人種の割合は8%から17%に倍増。しかし…
調査を行った南カリフォルニア大学 ステイシー・スミス教授
「アメリカでは有色人種が人口の40%を占めています。アカデミー賞は人口に比例させるなら、まだ大きなズレがあります」
今回も主演男優賞の候補は白人だけ。ただ、来年からは作品賞で「主要な役に少なくとも1人、アジア人や黒人などを起用する」といった新たな選考基準も適用されます。
ミシェル・ヨーさん
「私たちは、より多様性が実現できるよう努力し続けると思います。なぜなら、それはもはやリップサービスではないし、(変化が伴わない)リップサービスは誰も望んでいないからです」
さらなる改革は進むのでしょうか。
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