■カーネクスト 2023 WORLD BASEBALL CLASSIC™ 東京プール オーストラリア代表 ー韓国代表(9日、東京ドーム)
WBCは東京プール(プールB)が開幕し、韓国代表がオーストラリア代表に7ー8で逆転負けを喫し初戦黒星スタートとなった。プールBは日本、韓国、中国、オーストラリア、チェコ共和国が上位2チームが進む15日からの準々決勝(東京ドーム)を目指す。
10日に日本と対戦する韓国は、1番・セカンドに母親が韓国人のT.エドマン(27・カージナルス)、2番・ショートにキム ハソン(27・パドレス)が入り、メジャー組が二遊間を組んだ。3番・センターには元中日で活躍したイ ジョンボムの息子で韓国の若きスター・イ ジョンフ(24)、4番には右打者のパク ピョンホ(36)を起用し、オーストラリア先発の左腕J.オラフィン(22)への対策を取った。
韓国の先発はコ ヨンピョ(31)。2021年東京五輪準決勝の日本戦では5回7奪三振、“潜水艦”の愛称で呼ばれる右サイドスローからのシンカーに、日本打線は手こずった。
0対0の2回、そのコ ヨンピョは1死一、三塁とピンチを迎えたがオーストラリアの7番・ウェード(31)を得意のシンカーで空振り三振。8番・パーキンス(28)をサードゴロに打ち取った。3回にも先頭打者に出塁を許したが1番・ケネリー(36)にはスライダー、3番・グレンディニング(27)にはシンカーと低めに変化球を集め三振を奪った。
ピンチ続きのコ ヨンピョは4回、先頭打者にデッドボールを与えると5番・ホワイトフィールド(26)にはバントの構えから三遊間に鮮やかなプッシュバントを決められピンチを広げた。そこから無死満塁にすると6番・ウェードにセンターへ犠牲フライを打たれ、先制点を奪われた。
韓国打線はピッチャーを短いイニングで代えてくるオーストラリアの戦略にはまり、4回までパーフェクトに抑え込まれた。
5回のコ ヨンピョはオーストラリアの1番・ケネリー(36)に対しスライダーが甘く入り左中間スタンドへソロホームラン。2対0と追加点を与えてしまった。
韓国はその裏、四球とチーム初安打で2死一、二塁で8番・ヤン ウィジ(35)がオーストラリア3人目・マグラス(28)のスライダーを完璧に捉え、打った瞬間に本人もガッツポーズ。レフトスタンドへの逆転スリーラン。35歳のベテランキャッチャーのひと振りでチームの雰囲気が一変した。
続く6回には2死から3番・イ ジョンフがセンター前ヒットで出塁すると、この日、4番起用となったパク ピョンホがレフトフェンス上段に当てるタイムリーツーベースで4対2とリードを広げた。
7回、韓国は2死二、三塁のピンチで5人目のキム ウォンジョンがオーストラリアの3番・グレイディニング(27)にスプリットが落ちずレフトスタンドへ痛恨のスリーランを打たれ4対5と逆転された。
その裏、韓国は1死から代打・カン ベクホ(23)がレフトフェンス直撃のツーベースで出塁。2塁ベース上でベンチに向かってガッツポーズをすると足がベースから離れタッチアウト。まさかのミスでチャンスを潰した。
8回には韓国の6人目・キム ヒョンジョンが1死から連打でランナーを許すとオーストラリアの8番・パーキンス(28)にスリーランを浴びて4対8と終盤に大きくリードされてしまった。その裏、韓国はオーストラリア投手陣の制球が定まらないのをじっくり見ていき、先頭打者から4者連続四球で1点を返し、さらに2つの内野ゴロの間に2点とこの回、四死球6つ、無安打で3点を返し7対8と1点差まで詰め寄った。
9回、韓国は上位打線が登場し、先頭のエドマンがレフト前ヒットで、同点の走者が出塁すると2番・キム ハソンはライトフライ。3番・イ ジョンフもライトフライと走者を進められず。2死から1塁走者のエドマンが勝負を仕掛け盗塁を仕掛けたがタッチアウトで試合終了。韓国は8連勝中だったオーストラリアに敗れ、初戦黒星スタートで10日の侍ジャパンとの一戦に臨む。