カナダのトルドー首相は、中国が過去の総選挙に介入しようとしたとする疑惑を調べるための特別調査官を任命することを明らかにしました。

カナダ トルドー首相
「中国やイラン、ロシア政府による、我々の民主主義のみならず国そのものへの介入の試みはかねてから知られていたが、先週の独立報告で裏づけられた」

トルドー首相は6日、議会の国家安全保障問題を扱う委員会に外国による選挙介入に関する調査を要請したと発表。また、中国による選挙介入の疑惑で特別調査官を任命、調査報告を行う公聴会を開く必要があるか判断する考えを示しました。

カナダ政府は外国による選挙介入の試みはあったとしながらも、「選挙結果には影響しなかった」としています。

カナダのメディアはこれまでに、中国が2019年と2021年の総選挙で野党「保守党」が敗北するよう与党の「自由党」を支援する働きかけをしたなどと報道していますが、中国外務省によると、こうした指摘をめぐり、秦剛外相はG20=主要20か国の外相会合でカナダのジョリー外相と会った際に、「中国は他国の内政に干渉したことはない」「うわさや憶測が両国関係を阻害しないよう適切な対応を求める」と反論したということです。