茶畑や住宅などで大きな被害が出た静岡県牧之原市の突風災害から1年が経ちました。行政側が得た教訓を探りました。
<牧之原市 杉本基久雄市長>
「ここに見えている住宅のほとんど窓が割れて外壁も傷んでいた。爆弾が落ちたような」
牧之原市の杉本市長が訪れたのは、特に被害の大きかった布引原地区です。
<渡邉佳昭カメラマン>
「電柱がいくつもなぎ倒されてしまっています」
2021年5月1日午後6時半頃、牧之原市で竜巻とみられる突風が発生し、建物への被害は148棟にも及びました。
現在、9割以上の住宅が復旧し、日常が戻ってきたといいます。杉本市長は多くの教訓を得たと振り返ります。
<牧之原市 杉本基久雄市長>
「夜、6時過ぎ、7時前で真っ暗だった。情報収集に非常に手間を要した。地域と災害対策本部との情報の共有、連絡員地区担当班を充実させることは重要だとあらためて感じた」
牧之原市は災害に備え、各地区に「地区担当班」を置いています。災害発生時、現場の情報などを災害対策本部に伝え、本部からの指示を住民に共有します。
2022年度から地区の人口に応じて「地区担当班」を増やし、体制を強化しました。また、大きな災害特有の課題も浮き彫りとなりました。
<牧之原市 杉本基久雄市長>
「地元の町内会が広場としてお借りしている土地」
突風被害ではここに地区のがれきを集めることができました。
<牧之原市 杉本基久雄市長>
「こういった現場がなければ、ある程度まとまった土地のところまで車で運搬せざるを得ない。ガレキの仮置場をいくつか普段から用意しておく重要性は本当に感じた」
市は3台の重機を導入し、職員がガレキの処理などを行えるようにしています。また、災害廃棄物の処理に関する協定を今後、市外の企業とも結ぶ予定で、大規模な災害への備えを進めています。
<牧之原市 杉本基久雄市長>
「どこで起こってもおかしくない。いつ起こってもおかしくない。そういったことを認識していただいて、事前の準備をぜひ行っていただきたいと思います」
大きな爪痕を残した突風災害。市は市民の命と財産を守るため、災害に強い街づくりを進めています。
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