来年春に卒業予定の学生の就職活動が、本格的に始まっています。
小売業や福祉施設など人出不足の企業が多く、学生優位の売り手市場となっています。

浦部智弘アナウンサー「郡山市のビッグパレットふくしまでは就職ガイダンスが行われ、学生たちは真剣な様子で企業の話を聞いています」

郡山市では、来年春に卒業予定の学生を対象にした企業説明会が開かれ、県内の企業202社が参加しました。小売業や福祉施設をはじめ、どの業種も人手不足で、学生優位な売り手市場となっています。

福島労働局 武田恵若年者雇用対策係長「県内でもコロナからの経済回復の動きと人材不足解消のため、求人を出す会社が増えていると感じる」

学生たちが就活で重視するものとは・・・

学生の男女「神奈川の大学に通っているが、都会に出て、地元(福島)の良さを改めて感じて戻って来たいなと思った」
Q.就活でなにを重視する?「福利厚生と給料ですかね。お金は大事です」
男子学生2人組「転勤があまりない方が良いかな。なるべく地元で働ければ良いかな」

売り手市場で苦労するのが企業側です。

福祉施設では人材の確保に苦労しているといいます。

社会福祉法人くわの福祉会の担当者「まったく採用できない年もある。先日も退職代行を使って突然『きょうから来ません』と連絡をした人もいた」

こちらの福祉施設では、福利厚生を手厚くするなどしていますが、介護事業のイメージから希望通りにはいかないといいます。

一方、小売業界が売り手市場のなかで学生たちにアピールしていたのは『研修の充実』です。

ヨークベニマルの担当者「1年目は研修期間ということで教育に力を入れているので、入った新入社員の定着率が上がってきている」

ヨークベニマルでは、新卒者には1年の研修中にあらゆる部署を経験させ、適性にあった部署に配属することで、離職する人が減ったということです。

福島労働局によりますと今後、対面での就職イベントに力を入れるとともに、コロナ禍で定着したオンラインでのイベントも続けることにしています。