日本とアメリカ、オーストラリア、インドの4か国の枠組み=「クアッド」の外相会合が開かれ、海洋進出を強める中国を念頭に「一方的な行動に強く反対する」との共同声明を発表しました。開催地のインドから中継です。

4か国外相の共同声明では、中国を念頭に「一方的な行動に強く反対する」「秩序に対する挑戦に対抗するため国際法の遵守の重要性を再確認する」と強調しています。

会合はきょう午前行われ、林外務大臣のほか、アメリカ・インド・オーストラリアの外交トップが参加し、▼ウクライナ情勢や▼中国が海洋進出を強める南シナ海の問題などについて意見を交わしました。

アメリカは、ロシアとの友好関係を築くインドとは外交的立場が異なりますが、対中国路線で利害が一致するインドを取り込みたい狙いがあるとみられます。

アメリカ ブリンケン国務長官
「(Q.インド訪問の成果は?)とても満足しています」

ブリンケン長官はJNNの取材に応じ、自信をのぞかせました。また、林外務大臣は「自由で開かれたインド太平洋の実現に向けた力強いコミットメントを確認することが出来た」と成果を強調しました。

一方、中国外務省の報道官は午後の会見で、「閉鎖された排他的サークルを作るべきではない」と会合を批判しています。

アメリカなどはクアッドを「軍事同盟ではない」と強調していますが、インドを加えた枠組みの重要性は、今後さらに高まりそうです。