私たちの生活を一変させた新型コロナウイルス。政府はマスク着用について今月13日以降、個人の判断に委ねるとしています。そんな中、コロナ禍前の生活スタイルに戻れればと非難を承知のうえでマスクをはずして営業している喫茶店があります。
「はーいこんにちは。いらっしゃいー!」

富山県南砺市にある喫茶店「ぽてとぼーい」。この店の売りはデカ盛り料理と、ユーモアあるオーナーです。

ぽてとぼーい オーナー 池田和正さん:
「オムライスがたくさん出るんですよ。僕的にはお腹ふくれておいしいんですけど、一つだけ問題あります。午後から仕事するのが、つらくなります。ははははっ」


お客さん:「そんな大盛りなんですか?」
池田さん:「いえいえいえ、ちょっとだけ」
お客さん:「なら、オムライスにしようかな」
オーナーの池田和正さん。妻の純子さんとお店を切り盛りしています。換気や消毒などの感染対策はとっていますが、この2人、店内でマスクを着けていません。その理由をたずねると…。
池田さん:
「それぞれのところのルールに合わせてマスクを着用することは当然のことだ思っているし、この中でマスクをしていない理由は僕の表情を見てほしいし、僕もお客さんの表情をみて、お話をしたい思いなのです」

マスクをつけない理由は、お客さんが自宅にいるようにくつろいで欲しいという思いから…。
マスクをつけないことでこれまでに1、2件、クレームを受けたこともありました。
非難されるとわかっていても、池田さんはコロナ禍前のようにコミュニケーションがとりやすい世の中に戻ってほしいと考えています。
池田さん:
「店に入ってくるときに機嫌がいいな悪いな、きょうは体調がいいな、悪いなって分かることがすごく大事で。マスクがないほうがいろんなことが読み取りやすい。言葉以上に読み取りやすい」
池田さんの考え方について、お客さんも一定の理解は示しているようです。
記者:「オーナーはマスクしていませんが気になりますか?」
お客さん:「特に気にはなっていないです」
お客さん:「マスクしていると変に距離感が出る。してないほうが親近感が出る」
お客さん:「僕らのお客さんとの商売なのでマスクは必需品ですけど、オーナーの顔を見たら初めてですけど元気もらえますね」
屋内外にかかわらずマスク着用が「個人判断」となる今月13日まで、あと10日。
今週行われた高校の卒業式でもマスクをはずすシーンがみられました。少しずつですが生活の景色が変わってきています。
喫茶店ぽてとぼーい オーナー 池田和正さん:
「すごくありがたいと思っているんですよ。特に今の小学生・中学生、学校入ったころからマスクしていて、マスクをはずすの恥ずかしいと思うことがおかしいと思うんですよ。表情は言葉以上に色んなことを読み取れるんだから、マスクはないほうが僕はいいと思っています」














