今回のG20外相会議で、アメリカやロシアなどはどのような駆け引きを行っているのか。現地から最新情報です。

参加国の旗が掲げられた首都・ニューデリーの大統領官邸です。あちらの会場で、議論は大詰めを迎えているものとみられます。

今回の外相会議の前後や合間には様々な二国間会談が行われましたが、まず動いたのがロシアでした。

きょうは歩きタバコをする姿も見られたラブロフ外相。きのうからインドやブラジル、トルコ、中国の外相らと積極的に会談し、外交的孤立の回避を図るとともに欧米の対ロ制裁を改めて批判しました。

一方、アメリカのブリンケン国務長官もきょう、インドの外相らと会談。インドは長年、ロシアとの友好関係を築きつつ、国益に応じてアメリカなどにも歩み寄る独自の外交路線を歩んでいて、そんなインドを取り込もうとする駆け引きが続いています。

また、ドイツの外相は対ロ制裁に反対する立場の中国の秦剛外相と会談し、「ロシアの残虐な攻撃を前に中立は侵略者にとって有利になる」とけん制しました。

各国の思惑が交錯する中、共同声明の発表などに至るには困難な状況にあると言わざるを得ません。