中国を訪れているベラルーシのルカシェンコ大統領と会談した習近平国家主席は、ウクライナ情勢について「平和を促し政治的解決の方向を堅持すべきだ」とする立場を改めて表明しました。

中国国営の中央テレビによりますと、1日、ルカシェンコ大統領と会談した習主席は「両国の友情は断ち切ることはできず、お互いに政治的信頼を高め、良きパートナーとなるべきだ」と発言。台湾や人権問題などにも言及したうえで、「双方はお互いの核心的利益を守り、外部勢力の内政干渉に反対し主権を守るべきだ」と主張し、ルカシェンコ大統領もこれを支持する考えを示しました。

そして、ウクライナ情勢をめぐっては、先週、停戦を呼びかける文書を発表したことに触れ、「中国の立場は一貫しており、平和を促し政治的解決の方向を堅持し、すべての冷戦思考を放棄すべきだ」との考えを示し、ルカシェンコ氏は「中国の立場と提案を全面的に支持する」と応じました。

また、「世界経済を政治化すべきではない」として、ロシアに対する経済制裁に反対する考えを改めて表明しています。

両首脳は経済や科学技術分野での連携を強化することでも一致しました。

こうした中、ロシアのプーチン大統領は1日、首都モスクワに完成した新たな地下鉄の開通式にオンラインで出席し、「全長70キロの環状線で世界最大だ」とアピールしました。そのうえで、「中国の習近平国家主席と会談する予定だが、地下鉄をぜひ見せたい」と述べ、習近平国家主席のロシア訪問の際に披露したいとの考えを示しました。