コロナ禍を乗り越え、3年ぶりの再開です。静岡市の清水港に3月1日、巨大な国際クルーズ船が訪れました。こうしたクルーズ船の寄港は、国内への受け入れ再開後全国で初めて。清水を起点に経済活性化の起爆剤になるのか期待が高まっています。
<和田啓記者>
「豪華客船がゆっくりと清水港に入って来ました。富士山を背景にまるで絵画のようです」
3月1日、清水港(静岡市清水区)に姿を現したのは、全長約200mの国際クルーズ船「アマデア」です。もとは「飛鳥」の名称で親しまれた日本製の船ですが、ドイツの運航会社に買い取られ、今回主にヨーロッパの乗客520人ほどを乗せての来日です。
<ドイツ人の友人を迎えに神奈川県から来た人>
「38年間友情が続いている」
Qその方と再会できる?
「そうなんです8年ぶりに。日本滞在を楽しんでもらえればいいかなと」
国際クルーズ船をめぐっては、2020年2月に横浜に入港した「ダイヤモンド・プリンセス」で新型コロナウイルスの集団感染が発生して以降、日本への受け入れが停止されていました。
今回、3年ぶりとなる国際クルーズ船の受け入れでは、検疫所の職員が乗船し、船内で乗客の健康状態を確認するなど安全対策を万全にしています。
<和田啓記者>
「検疫を終えた乗客が続々と降りてきます。Welcome!」
<乗客>
「ありがとう!ありがとう!」
<和田啓記者>
「Do you know Mt.Fuji?」
<客>
「イエスイエス。知っている!(清水は)いいところだね、みんな親切」
ハイテンションな乗客たちは、富士山以外にも目的がありました。買い物です。入国した乗客たちは早速、エスパルスドリームプラザを散策。
<買い物を終えた乗客>
「ティー!ティー!」
「あ、静岡ティー!」
お土産を買う姿が見られました。また、ゲームセンターや自動販売機も珍しいようで興味津々でした。
<静岡県港湾振興課 中野毅張課長代理>
「コロナ前も清水の商店街や様々なところにバスに乗って出かけて行ったと聞いています。それを考えるとまた地域への貢献ができるのでは」
外国のクルーズ船による国内での旅行消費額は800億円と推計されています。インバウンドが地域経済を活気づける起爆剤となるか。地元としても強く待ち望んでいます。
<地元の茶屋>
「僕らは港の近くの店。港が潤うのは、すごくいいことなのですごく期待してます」
全国に多くの観光地がある中、静岡県内を選んでもらうには歴史文化を含めた「地域ならでは」をさらに打ち出す必要があると静岡県は分析しています。
国際クルーズ船が来るだけでなく、どうお金を使ってもらうのか。清水港では2024年3月までの約1年の間に、70回を超える国際クルーズ船の寄港が予定されていて、ここからが知恵の絞りどころです。
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