高知県内公立高校で卒業式が行われました。このうち今年度で36年の歴史に幕を下ろす高知南中学・高校では最後の卒業式となりました。

高知南中学・高校は少子化・津波対策などの観点から来年度、高知国際中学・高校と統合し、今月末、36年の歴史に幕を下ろします。最後の卒業生となったのは、中学・高校合わせて276人。新型コロナの影響を3年間受けた卒業生たちは、学校行事やクラブ活動で制限を余儀なくされた中でも、前を向き、誰も欠けることなく卒業式の日を迎えました。

マスク着用をめぐり、高知南中学・高校としては「保護者を含む、生徒代表以外はマスク着用の協力」という形で卒業式が行われました。これまで校歌は歌詞入りのCDを流してきましたが、最後の卒業式で生徒たちはマスクをした形で校歌を斉唱しました。

(高知南高校 生徒代表 西内悠人さん)
「それぞれの道を自分の足でしっかり歩み、いつかお互いの健闘をたたえ合える日がきたら再開しましょう。南という場所はいつも変わらず心の中にあるのだと信じて」

ホームルームでは担任から最後の卒業生たちに送る言葉が伝えられました。

(卒業生)
「クラスが仲がよくて本当に家族みたいな絆が芽生えてたので本当の家族みたいな感じでした」
「(コロナの影響)行事がなくなった面もありましたが、ほかで楽しむことができたのでよかった」
「卒業後、学校に戻れたら戻ってみたいです。何年後かに学校を見に来たい」
「家よりもリラックスできる場所」
「温かい場所」

(高知南中学・高校 秋山堅太郎 生徒会長)
「南が亡くなるのは悲しい気持ちはありますけど、心の中に南というのが残っていくと思うのでそれが一番僕が願っていることでもありますし、自分自身もそうなりたいと思っています」