来年春に卒業する大学生を対象にした企業の採用活動が1日、解禁され宮城県内でも企業説明会が開かれました。学生優位の「売り手市場」が続く中、コロナ禍で様々な制限を受けてきた学生にとっては「ある不安」を抱えた就職活動となっているようです。
利府町で開かれた企業の合同説明会。県内外およそ130社の採用担当者が熱心に学生たちに声をかけ会社をアピールしました。

学生数の減少などにより学生に有利な「売り手市場」が続くなか、企業を選ぶ基準にはある共通の傾向が見られます。
学生:
「(会社の)雰囲気が大事、社風」

「仲がいい社風の会社が働いていて楽しいし相談がしやすい」

重視するのは「社内の雰囲気」。それを見定めるためには、オンラインではなく対面の説明会が重要だと口を揃えます。
一方、企業側は若い社員を動員し親しみやすさを演出するなど試行錯誤しています。
入社1年目の採用担当者:
「研修終わって配属されたばかり。学生に振り向いてもらえず難しい。どう集めようかと手探り」
さらに今年は「ある変化」もみられるといいます。
学生:
「サークルも入ってなくてバイトしかしていない、大学生活でガクチカがない」

面接で必ず聞かれるのが「学生時代に力を入れたこと」=「ガクチカ」です。今の大学3年生はコロナ禍で丸3年制限を受けながら学生生活を送ってきたためアピールする程の「ガクチカがない」と不安を抱えているのです。
学生:
「コロナで大学生だったのは就活に不利」
「内定貰えるのか、就活終わるのか不安は常にある」

こうした学生の悩みを汲みとり柔軟に対応する企業もみられます。
企業の採用担当者:
「定着率を高めたいので会社の雰囲気に合うか人柄とか性格とかどんな考えを持ってるのかを重視」

この就職説明会は2日も行われます。
主催したマイナビのアンケートでは経営状況の好転などにより企業の3割弱が前の年より採用数を増やすと回答。














