最新の統計で人口減少局面に入った中国。急速に進む少子化を食い止めようと、「精子バンク」への登録が奨励されるなど、さまざまな対策が取られています。
未婚で長女を出産した女性
「ぽっちゃりしているでしょう。この4か月が10年で一番幸せ」
中国西部の四川省に住む女性(37)。去年、結婚せずに長女を出産しました。決断のきっかけは、父親になるはずだった男性の言葉でした。
未婚で長女を出産した女性
「『もし男の子なら結婚を考えるけれど、女の子なら結婚しない』と言われました。価値観が合う人と家庭を作るのが一番ですが、『未婚の母』を選ぶのも悪いことではないと思います」
いまは子育てに専念していますが、ゆくゆくは仕事を再開し、自分の力で育てていくつもりです。
去年、人口が61年ぶりに減少に転じた中国。政府はきのう、前の年と比べて人口が85万人減ったとあらためて発表しました。
少子化対策が喫緊の課題となる中、四川省では先月からこれまで結婚している夫婦にしか認められていなかった子どもの戸籍登録が未婚者でもできるようになりました。これにより、出産時に医療保険が適用されるようになったほか、身元確認書類も発行されます。
未婚で長女を出産した女性
「いろいろな意見はありますが、政府が支援するからこそ、(未婚での出産も)世間が受け入れやすくなります」
シングルマザーを支援してきた弁護士は…
シングルマザーを支援する弁護士
「これまで(出産時の)医療保険がもらえなかったので、制度改正はいいことです」
さらに、いま中国で呼びかけられているのが…
「精子を提供するボランティアに5000元(約10万円)を支払います」
「精子バンク」への協力です。精子を不妊で悩む夫婦に提供することで、子どもを産んでもらおうというのです。
東部の山東省政府は先月、精子を提供した20歳から45歳の中国人男性に対し、日本円でおよそ10万円を支払うとSNSで呼びかけました。
さらに、上海の名門大学では精子を提供する人に対してこんな条件も…
「頭に明らかな脱毛がない人」
「身長は165センチ以上」
当の男性たちはどう受け止めているのでしょうか?
「正常なことだと思います。これもある意味で良い精子を選ぶためです」
「応援します。国に貢献できるから」
ただ、少子化の原因は晩婚化のほか、教育費などの経済的負担とみられています。
「経済が良くなって、物価もずっと上がっています。今の給料では、自分一人しか生活できません」
「世話をしてくれる人がいなくて、子どもを産んだ後に仕事ができない」
矢継ぎ早に打ち出される中国の少子化対策は、政府の危機感の裏返しともいえそうです。
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