中国政府は1日、今年の景気について「全体的に持ち直す」との見通しを示しました。

中国 劉昆財務相
「新型コロナ予防と制御の最適化、そして経済安定化のパッケージなどの継続的な効果により、今年の景気は全体的に持ち直す」

中国の劉昆財務相は、1日の記者会見で、厳しい行動制限を課す「ゼロコロナ政策」が終了したことや、その後の経済対策によって「今年の景気は持ち直す」との認識を示しました。

中国国家統計局によりますと、2月の製造業の景況感を示す指数は52.6で、景気判断の節目となる「50」を2か月連続で上回りました。ゼロコロナ政策が1月に終了し、企業の生産活動や需要の回復が進んでいるとみられます。

劉氏は消費を喚起するために、新エネルギー車の自動車取得税について免除措置を継続すると表明。環境に配慮したグリーン家電やスマート家電を農村に普及させるとしています。

また、財政面についても「徐々に改善される」と予想。証券系シンクタンクの試算によりますと、去年まで全国で実施されていたPCR検査に年間およそ34兆円の費用がかかるなど、特に地方政府への財政負担が懸念されていました。

劉氏はゼロコロナ政策期間中に地方政府の財政支出が増加した一方、中央政府からの支援も増えていると説明。「執行状況は比較的良好だ」と強調しました。