久しぶりの漁の再開に港は活気づきました。基準値を超えるまひ性貝毒が検出され、アカガイの出荷の自主規制が続いていた宮城県内の2つの海域で、規制が解除され、漁が再開されました。

このうち、名取市の閖上漁港では、1日朝に獲れたアカガイを積んだ漁船が、午前10時すぎに港に戻りました。

名取市を含む仙台湾沿岸海域では去年12月中旬から基準値を超える貝毒が検出され、出荷の自主規制や自粛が続いていて、閖上では去年9月以降出荷できた期間は1週間にとどまっていました。

こうしたことから、県は国より厳しい基準値を緩和、きのう28日の検査まで3週連続で基準値を下回ったため2か月半ぶりに規制が解除されました。

1日、水揚げされたアカガイはおよそ▼445キロで、例年よりやや高い1キロあたり▼3458円で取り引きされました。

漁師:
「ほっとしている。おかげさまで何とか、このまま(貝毒の)数値が上がらなければいいが」

県漁協仙南支所(閖上)出雲浩行運営委員長:
「(このまま)貝毒なく6月末まで出漁できれば大変うれしく思う。おいしい日本一のアカガイを見かけたらどうぞ食べてもらえたら」

去年の閖上のアカガイの水揚げ量は、貝毒の影響もあり例年の半分以下の▼21.5トンでした。今年は▼16トンを目指すということです。水揚げされたアカガイは都内の高級すし店や仙台市の飲食店などで提供されるということです。