作業着のまま、底の見えない「ため池」に飛び込んだ
アディさんは、池の中でおぼれている子どもを発見するや否や車を飛び降り、ため池へ向かって猛ダッシュ。ナジルさんとローマディさんはアディさんを追いかけました。
アディさんは作業着のまま、構わず池に飛び込んだといいます。
この日、大山町塩津の午後5時の気温は10度。ため池は濁っていて底が見えず、どれだけ深いかも判別ができない状態でした。この事案の後で水が抜かれたことで、当時は2~3メートルの深さだったことが分かりました。

子どもは水際から4~5メートルほどの所で溺れていたと言います。アディさんはため池に飛び込むと、子どものもとまで走り泳いでいき、子どもを抱きかかえました。
そして再び岸へと泳ぎ戻り、ため池内に足を踏み入れた状態で待機していたナジルさんに子ども預けました。
アディさん
「飛び込んで、子どもを端に持っていって、ナジルさんがここに下りて、子どもを持って、3人で上にあげた」
「1人では難しかったです」
そして、法面で待機していたローマディさんがナジルさんから子どもを受け取り、「バケツリレー」の要領で、男の子を土手へと救助したのです。
アディさん
「抱っこして、マディさんが持っていって、道ぐらいで子どもは泣きました。水もちょっと飲んでいました」

子どもが泣き出したので、無事だったと、3人は安心したそうです。
アディさん
「子どもの命だけ考えました」
ナジルさん
「助けたことできて、嬉しいと思った」
ローマディさん
「僕も一緒かな」
3人
「本当に良かった。本当に良かったです」