一般市民20人以上が出演する演劇がこのほど、高知県香南市で上演されプロ顔負けの熱演で観客を作品の世界に引き込みました。
新型コロナで3年間止まっていた演劇を再開しようと、市民参加型の演劇を企画したのは夜須公民館マリンホールです。
上演された作品、「花咲く港」は昭和の劇作家菊田一夫(きくたかずお)が書き上げた喜劇で島の港町にやってきた2人の男と町民との大騒動が描かれています。
長野の劇団「TCアルプ」で活動する高知市出身の俳優細川貴司(ほそかわたかし)さんが演出を手がけ海に面した夜須町のエッセンスを取り入れてアレンジしました。総勢27人が出演するという大型演劇で24人が、オーディションで選ばれた市民俳優。このうち半数は演劇未経験です。1月中旬から毎日稽古を重ねてきました。
(市民俳優)
「1か月半の練習の間、楽しくて楽しくて」
「見ているよりやる方が楽しいですね」
(TCアルプ 細川貴司さん)
「劇場や俳優、演出家も含めて“文化”というものを『やっぱり必要だよね』とか『やっぱりこうやって人と集まるのって楽しいよね』とか『お芝居見たあとお酒飲んでみんなでしゃべってるのいいよね』とか思ってもらえる、それも全部ひとつの“文化”だと思うので、そういうものがまた動き出すと、とてもうれしいなと思います」
セットにも地元で集めた小道具や廃材を活用し、この町でしか生まれない演劇となった今回の公演。コロナ禍を経て、高知の文化の明かりがまた一つ輝きを取り戻しました。














