トルコ、シリアを襲った大地震は発生から3週間が過ぎました。被災地では、支援物資が行き届かない状況が続いています。

27日に起きたマグニチュード5.2の地震の震源地トルコ南部マラティヤ県。地元メディアによると、震源に近い町ではおよそ30の建物が倒壊したということで、現地災害当局は1人が死亡、110人がけがをしたとしています。

トルコ・シリア地震は6日の発生から3週間が過ぎました。初日の地震の震源近くの街では…

記者
「最初の地震で残った建物も大きなダメージを受けていて、余震があればすぐにでも倒れてしまいそうな建物がたくさんあります」

被災者
「余震で家がまだ揺れるので、怖くて帰ることができません」

余震が続く中、被災した人たちには不安が広がっていました。

記者
「スタジアムの中に設置された避難所です。今でも多くの人が設置されたテントでの避難生活を送っています」

地震後、テントなどでの避難生活を強いられているのはトルコ国内だけで150万人以上。行政やボランティアが提供する衣服や食べ物を求める人たちで行列ができていました。
この日は、ウイグル料理。トルコに移住した中国の新疆ウイグル自治区の人たちが「かつて自分たちを受け入れてくれたことへの感謝」として食事を提供していました。しかし…

避難民
「いまは水が足りません。そして、服と靴も。すべてがれきに埋もれたままですから」
「自分たちでテントをたてて、20~25人くらいで暮らしています。いろんなところにお願いに行きましたが、空いているテントを見つけられませんでした」

男性は取材に対し、今も自前のテントで暮らしていると説明、「支援に差がある」と訴えていました。

死者の数はトルコ・シリアをあわせ5万人を超えましたが、まだ行方が分からない人も多く、避難所では情報提供が呼びかけられています。

一方、被災地から離れた大都市イスタンブールでは…

「政府は退陣しろ! 政府は退陣しろ!」

エルドアン政権の震災対応が不十分だとの批判が噴出、サッカースタジアムでは観客席から「政府は退陣しろ」との声があがりました。