◆松本漫画の底流には「反戦」が

2019年には、大刀洗飛行場の開設100年に合わせ、記念館を訪れていました。戦闘機のパイロットだった父・強さんが戦後も罪悪感にさいなまれる姿を見て育ったという松本さんは、戦争の愚かさ、平和の尊さを大勢の人に問いかけていました。

松本さん「『あいつにも死ねば悲しむ家族や子どもがいると、一瞬ボタンが押せないんですね。鬼になって撃墜しないと行けない。こういう争いは二度とやっては駄目じゃ』、というのが父親の口癖だったですね」

大刀洗平和祈念館 尾籠浩一郎館長「記念館建設の時からご協力をいただきたくて、ご自宅にうかがっていろいろな話をうかがったことをずっと思い出していました。いつまでもとは言わないんですけど、『ずっと見守っていただきたかった』ということが本当のところで痛恨の極みと思っています」

◆松本さんからのメッセージ

2月13日に85歳で死去した松本零士さん、後世に何を残していくべきなのか、直筆のメッセージです。

「人は死ぬために生まれてくるのではない、生きるために生まれてくるのだ」