今年8月の供用開始に向けて工事が進むJR米子駅の南北自由通路、通称・がいなロードを16日米子市の伊木市長が現地を視察しました。

駅の南北を結ぶことで目指す街づくりキーワードは「ウォーカブル」です。

キャスター 小林健和
「完成までいよいよ残り半年となりました。米子駅の北と南をつなぐ南北自由通路。きょうは市長自ら視察に訪れています」

JR米子駅の南北をつなぐ通称「がいなロード」。線路で分断された北側の市中心部と、南側の住宅街を結んで利便性を高めようと米子市が整備を進めています。

米子市 伊木隆司 市長
「きょう私も初めて歩いてきたが、間違いなく感動的なスポットになるのだろうと確信した。われわれ米子市としては、ウォーカブルな街並みをつくるために、歩いて楽しい街づくりというものを周辺のエリアで進めていきたい」

「ウォーカブル」とは「歩く」「できる」を組み合わせた造語で、米子市は、駅前や商店街、そして米子城跡などのエリアの特色を活かした「居心地が良く歩きたくなるまちなか」、「ウォーカブルな街」を目指しているのです。

その一翼を担うのがかつて、商都・米子を代表する賑わいを見せた本通り商店街です。

キャスター 小林健和
「エリアを歩いて楽しく移動。そんなウォーカブルな街づくりの一端を担うこの中心市街地の本通り商店街も新たにウォーカブル仕様に形を変えそうです」

かつては100を超える店が並び、多くの人が歩いた商店街も時代の変化とともに店舗数は半分以下に減りました。

商店街を管理する団体は今年の夏ごろ、商店街の象徴とも言えるアーケードの屋根部分の撤去に着工する予定です。

本通り商店街振興協議会 松田成樹会長
「近年雨漏りであったり、落下物という、ものすごく危険性が通行される方への心配があって、ウォーカブル事業にこの商店街も乗っかっていて、このタイミングでとらないといけないと判断した」

撤去の開始時期が「がいなロード」の完成時期と重なっていて、米子市のウォーカブル都市構想がこの夏以降本格的に動き始めます。

本通り商店街振興協議会 松田成樹会長
「私も小さいころここで育ったのですごくにぎやかだった街並みというのを覚えている。中心市街地にあるこの場所というのを存分に生かして街が活性化するように希望・期待を持っている」

市は撤去費の2分の1相当額や、下水道工事の設計費などを来年度予算案に盛り込む方針で、商店街では来年度中の撤去を目指しています。

周辺の店も期待を膨らませています。米子駅から歩いて5分ほど、こちら「いしくら餅店」。店のウリはたっぷりクリームが入っているパンダ焼き、テイクアウトで味わえます。

いしくら餅店 西村鎮明 店長
「クチコミで来られる方も結構いる。(中心市街地)界隈をめぐって、加茂川の方から歩いていくとか、駅から歩いて城山ぐるっと回ってくるような周回路が整備されれば外から来た人もいいのではないか」

「歩き」から「車」へ。そして、再び「歩き」の時代へ。歩いて楽しい「商店街」とともにウォーカブルな米子市がまもなく誕生します。

米子市 伊木隆司 市長
「米子を通過された方もいたと思うけど、これからは米子の街に繰り出して、歩いてみることでいろんな楽しいことが起こる。そんな街にしていきたいと思っているので、滞在の街にしていきたい」