「あとちょっとで終わる…」と思ったら…

あれほど現場を埋め尽くしていたイワシは、海岸線にまばらに落ちている程度になっていました。波にさらわれていった様です。

【回収業者の作業員】「9日の朝に来た時は、波でみんな持っていかれていたので『うおー!あとちょっとで終わるなー!』と思ったのですけど…」

ところがイワシは別の場所に…。
実は、波でいったんは沖合に流れたものの、9日の午後には、少し離れた海岸に再び打ち上げられていたのです。

【回収業者の作業員】「昼過ぎてからすぐ山になってきて…。取っても取っても、取ってるそばから増えていく感じだった」

新潟県からイワシの回収を依頼された地元の業者は、10日になっても作業に追われていました。

時間がたち、臭いもキツくなっている中での作業…。

【回収業者の作業員】「本当に心折れそうになります。当分は寿司も食べられないです」

しかし「捨てる神あれば…」とはよく言ったもので、家畜などの餌を扱う県外の飼料会社から、作業員も苦しめる大量のイワシを「引き取りたい」と新潟県に連絡が入りました。

県は、大型の土のう用袋193袋分を12日までに業者に引き取ってもらい、8袋を焼却処分したということです。また、未処分の232袋分については、イワシの腐敗が進んで悪臭も発生しているほか、砂による汚れで魚の状態が悪く、これ以上、飼料会社での引き取りは難しいとみています。

付着した砂により焼却炉を傷める危険性が高いことから焼却処分も困難なため、今後回収するものとあわせて、糸魚川市の筒石漁港内の海岸に埋め立て処分を進め、17日に完了したということです。

なおイワシの大量漂着は、隣の富山県でも発生しているということです。