10日行われた専門家の会議で、新型コロナの感染症対策のマスク着用について、新たな指針が示されました。卒業式を控えた学校現場からはとまどいの声も聞かれます。

(中学3年生)
「はずしたいです。最後ぐらいはマスクなしで締めくくりたい」
「(マスク生活に)もう慣れちゃったので、今更外してもいいよと言われても…」
「中学校3年間はマスクの顔を見慣れてきたので、そこは不安があります」
「3年間同じクラスになったことのない子の素顔は、10人、15人見たことがない」

10日に訪ねた岐阜市の岐阜中央中学校。3年生は110人を超え、「素顔を一度も見たことがない同級生がいる」と話す生徒は少なくありません。

今回、政府が示したマスクなしでの卒業式容認の方針。この中学校では「最後ぐらい外して参加したい」という声が多いものの、「素顔を見られたくない」など戸惑いの声も。

学校は去年末に、卒業式には基本的にマスク着用で臨んでもらい、卒業証書の受け取りの際に限り外して良いとするルールを決定していました。

卒業式まで1か月を切った中での政府のルール変更には…

(岐阜中央中学校 上松英隆校長)
「着用を求めないということだったが、選択していくということになる。(マスクを)外しましょうと言われて、さっと外せる生徒もいるかもしれないが、いろいろな意味で外すことに抵抗のある生徒や保護者もいるかもしれない」


卒業式の1週間後に公立高校の入試を控えている生徒がいることもあり、感染対策などを考えると、学校としては一律にマスクを外す判断は難しいということで、今後、岐阜市からの通知が届き次第、早急に対応を決めるということです。

コロナで振り回された生徒たちの中学生活。校長先生は…

(岐阜中央中学校 上松英隆校長)
「たくさんの制限があった生活だったが、これからいろんな可能性、いろんなことに挑戦できるので、大いに向かっていってほしい」