お年寄りや小さい子どもなど「災害弱者」と呼ばれる人の事情を考慮した対応を整備することが急務になっています。山口県萩市の高校生が9日、災害弱者に優しい避難所を企画し、市に提案しました。
萩商工高校の生徒は地域の課題として、高齢化が進む避難所運営の難しさを考えました。避難所の生活環境の改善などを目指し、パーティションやレクリエーションの道具などを制作しました。台形の机は組み合わせ次第で6角形や長方形など様々な机の形に変えることができます。安全性を考慮して、机の角を丸く削りました。

避難所で高齢者の孤立を防ごうと、子どもたちと一緒に遊べるおもちゃも制作しました。

ボールを投げて的に当てるもので、力の弱い高齢者や子どもでも楽しめます。高齢者が安心して過ごせる空間にするためのパーティションも考えました。
生徒
「このパーティションは、学校にあった段ボールで壁を作り段ボールだけでは強度に不安があったため、ペットボトルで作った柱も使用しています」

マジックテープを使い、高齢者でも出入りがしやすいよう工夫してあります。閉鎖的な空間で、少しでも楽しめるよう折り紙を折ってもらい、パーティションに飾るという企画も提案しました。
萩商工高校3年 岡千尋さん
「避難所の生活は大変だっていうのを聞くだけで終わっていたんですけど、自分たちで物を作ることによって子どもと高齢者の関係とか、いろいろなことが分かったのでいい経験になりました」
萩市防災危機管理課 福井俊寛地域防災マネージャー
「特によかったなと思うのはマジックテープを利用したり、けがをしないように面取りをして角を丸くしたりとか、そういう工夫がされててよかったと思います」
市では、今回出された提案を避難所運営に生かしていきたいとしています。














