アメリカのFRB(連邦準備制度理事会)は物価高を抑えるため0.25%の利上げを決めた。利上げ幅の縮小は2回連続だが、今年中の利下げについてパウエル議長は適切ではないとしている。
FRBは利上げ幅縮小も年内利下げはなし?IMFは経済見通しを上方修正
FRBは2月1日、利上げ幅を前回の0.5%から0.25%に縮小した。利上げペースを減速することで物価高を抑制しつつ、金利が経済に与える影響を見極める狙いだ。

パウエル議長の「物価上昇率が低下するディスインフレの初期段階だ」との説明を受け、ダウ平均株価は早期の利上げ停止を期待した買いが優勢となったが、パウエル議長は「歴史は金融緩和への転換を早まらないよう戒めている。今年中に利下げを行うことや緩和的な政策をとることは適切ではないだろう」と述べ、市場の楽観論にくぎを刺した。

アメリカは0.75を4回続けるという歴史的な利上げをし、22年12月に0.5に縮めて今回0.25にさらに利上げ幅を縮小した。

パウエル議長は「継続的な利上げが適切であると引き続き考えている」、「経済の状況が予想通りなら年内の利下げは適切でない」、「インフレは鈍化しつつあるが満足するのはまだ早い」と述べた。