パソコンやスマホの使用が増え、肩こりなどを感じる人も多いのではないでしょうか?そうした肩こりの解消につなげようと、眼鏡に取り付けることで姿勢をリアルタイムで確認できるデバイス「背骨計」の実証実験が仙台で始まりました。
仙台市の職員を対象に6日から始まった実証実験。職員には勤務中、1日3回、眼鏡に取り付けられるデバイス「背骨計」を着用した状態でタイピングゲームをしてもらいます。

背骨計には角度を計測するジャイロセンサーなどが内蔵されていて、首の角度や画面との距離を計測し、首や背骨の曲がり具合をリアルタイムでイメージ化します。自分の姿勢を随時、確認することで姿勢の矯正につながるか検証します。

体験した仙台市職員:「一日中ほぼ終日デスクワークで、肩こりや首が痛い。姿勢が悪いという自覚はあった」

「背骨計」は3年前、東北大学の学生だった高橋佑生社長が立ち上げたベンチャー企業weCAN(ウィーキャン)が、東北大学大学院医学系研究科の協力を得て開発を進めています。

weCAN 高橋佑生社長:「これまで、レントゲンでは背骨の形は一瞬しか測れない。日常的な背骨の形をずっとモニターする医学的なシステムはなかった。姿勢による健康被害も予防できるのではないか」

東北大学大学院の橋本功医師は、コロナ禍でテレワークが増えたほか、スマホの浸透で姿勢が悪化し肩こりなど体調不良が生じているとみています。
東北大学大学院医学系研究科 橋本功講師:「直接的に首や背骨の健康被害が生じているかは検証段階だが、少なくともいい方向には向かっていないだろうと考えている。病気を治すという使命もあるが、一番良いのは病気にしないという部分」

実証実験は2月10日までで、姿勢の改善などを分析したうえで製品化を目指します。