仙台市若林区にある箱堤交差点で、国道4号線の渋滞を緩和しようと交差点を立体化させるための巨大な橋が架けられました。2日夜から3日朝にかけて行われた東北最大級の交差点の工事にtbcのカメラが密着しました。
作業員:「準備完了しましたのでスタートします。スタート!」

仙台市若林区の箱堤交差点で2日午後10時過ぎに始まった高架橋を架ける工事。橋の本体と工事のために取り付けられた部材を合わせると長さは100メートル、重さは750トンあります。

上下線合わせて4車線分の巨大な橋桁が1分間に1メートルほどの速さで押し出され、交差点の上を、北側から南側へおよそ100メートル移動しました。

工事に伴い、付近は通行が規制され、交差点の周りには工事を見ようと大勢の人が集まりました。
見に来た人:「割と家が近いので、話を聞いて見に行こうという感じで来た」

「いつ出来るのかなと思っていたので、生きてるうちに始まってよかった」

箱堤交差点は、国道側が10車線、市道側が9車線と東北でも最大級の交差点です。大規模な工事を行い立体化する理由は…。
阿部航介記者:「午前8時です。通勤ラッシュの箱堤交差点、国道4号線に目をやりますと、見える限りはずっと車が続いています」
この区間は多いときで1日におよそ8万台の交通量があり、平日は毎朝、渋滞が発生しているのです。

仙台河川国道事務所 對馬聡建設監督官:「朝の7時から8時くらいがおそらくピークだと思うが、多いときで6.6キロほど渋滞が発生している」

渋滞を緩和しようと、仙台河川国道事務所は1989年から交通量の多い国道4号線の6キロの区間を対象に拡幅工事に着手。箱堤交差点の立体化は最後の工程です。完成すれば、宮城野区の苦竹IC付近のようにスムーズな通行が期待できると言います。

仙台河川国道事務所 對馬聡建設監督官:「今回の工事は橋の一部分の工事だが、残りの橋の設置も、令和6年度(2024年度)の開通に向けて引き続き工事を進めていく」
そして・・・。
阿部航介記者:「午前2時を回りました。一旦停まっていた作業がまた再開して、橋がほんの少しずつ動いています」
写真を撮っていた人:「圧巻ですね、なかなか見ない工事ですからね、こういうの。もう何枚か良いのが撮れれば、そろそろ寒いので帰ろうかな」
氷点下の気温の中100人態勢で行われた工事。午前5時、橋桁が橋脚に到達し、およそ7時間に及んだ工事は無事終了しました。

仙台河川国道事務所 對馬聡建設監督官:「作業中の事故もなく、予定通り終了することができてほっとしている」

2月21日には、橋桁を橋脚に据え付ける工事が行われます。その後、舗装なども行われ、2024年度中に開通する予定です。
改めて今回の工事を確認します。
国道4号線の拡幅工事は、宮城野区鶴ケ谷から若林区卸町までの6キロが対象で1989年に始まりました。このうち鶴ケ谷から苦竹まではすでに拡幅され6車線となっています。そして、今回行われているのが最後の工程となる箱堤交差点の立体化で2024年度の開通が予定されています。仙台河川国道事務所によると、立体化することでこの区間の車の移動速度が、時速およそ60キロとこれまでよりも15キロほど上がると試算されています。















