熊本県八代市で生まれた新しい調味料。開発したのは2人の男性でした。

日隈 志郎さん「税理士事務所に勤務しています」

asisfarm 片岡 孝充さん「変わった野菜を作って販売しています」

そんな異色のコンビが作った新調味料が「ロゼポン」です。

中身は真っ赤。その正体は…「ビーツ」で作った真っ赤なポン酢醤油です。

ーー「ビーツ」って何ですか?
「見た目はカブのようですが、中身は真っ赤で食べる輸血とか言われています」

スタッフが生で食べてみると…
ディレクター「土っぽい大根というか…」

「鉄分が多いからですね。抗酸化作用・抗炎症作用などいろんな健康機能が注目されていて」

ちなみにビーツはロシアの代表料理ボルシチにも使われている食材です。そんな注目食材「ビーツ」を使ったポン酢の味とは?

ディレクター「けっこうトマトがきいていますね。洋風な感じ」

日隈さん「八代産のトマトを出汁に使って、氷川町のレモンを丸ごと1個絞って」

材料は県産にこだわり、研究を重ねて調合することで元々土っぽい味だったビーツは?

日隈さん「出汁を加えた時に、それがうまみに好転した。あっさりしていて、ドレッシングとして使っていただいても美味しい」

素材を生かす味わいが特徴で、おすすめは牡蠣や白身魚の刺身だとか。

このポン酢の開発のきっかけは、農家の片岡さんでした。

片岡さん「スーパーマーケットで野菜のコーナーに行くのが楽しくなるようにしたい」

そう語る片岡さんの畑では、一風変わった野菜を育ています。

片岡さん「以前はトマトをたくさん作って市場に出荷してという感じだったが、豪雨災害でここのビニールハウスが水没してしまった。それがきっかけで自分たちがやりたかったことを始めた。いろんな珍しいものを作っているんですけど、何これ⁉と言ってもらうのが面白いんですよね」

挑戦した野菜の1つがビーツ。そのまま食材として使用するには味が独特なので加工品にできないかと相談した先が、税理士事務所に勤務しながらも商品開発なども手がけている日隈さんでした。

日隈さんの商品開発には大きく2つのこだわりがあります。

日隈さん「今、ポン酢を作る時に使ったビーツの残りを焼き肉のタレにしている。レモンはレモンでマーマレードを作って、できるだけ食品のロスがないように工夫しています」

他にも2人が開発したトマトスパイスは、規格外品のトマトを乾燥させて作っています。

現在は、お湯に溶かしてスープになるような更なる改良を重ねています。

2人がこのスパイスを開発している場所は、八代市の唐揚げ店。

日隈さん「唐揚げ店のスパイス調合のノウハウで美味しく作っていただいたのが、このスパイスです」

もう1つのこだわりは、製造や開発の協力に八代市のお店を利用すること。ちなみにポン酢の製造は食堂です。

唐揚げ店 OCEAN 吉田 慎吾さん「楽しいですよ。仕事が増えることで人も雇わないといけないし雇用にもつながるし」

人と人が繋がることで、 視野が広がりさらなる挑戦に。2人は今も躍動し続けています。

日隈さん「それぞれの人脈やノウハウを終結させる時代だと思う。八代市内の人を連携させて、作ったもので地元の魅力を届ける活動をしている」

片岡さん 「楽しさもあれば、もちろん難しさもある。そんな中でいろんな人と繋がっていって、そこからどんどん広がっていっているので、もう少し面白いことができるのかなと思っています」