日本銀行が先月買い入れた国債の額が、1か月としては過去最大の23兆円を超えたことがわかりました。
先月の債券市場では、日銀が去年12月に続いて金融緩和策の修正を行うのではとの思惑から、長期金利が4営業日連続で、日銀が上限とする0.5%を超えるなど、金利上昇圧力が高まっていました。
これに対し、日銀は金利の上昇を抑えようと、幅広い年限の長期国債を大量に購入していて、先月の買い入れ額が23兆6902億円となったことがわかりました。これは、去年6月の16兆2038億円を大幅に上回り、過去最大の買い入れ額となります。
日銀が先月の会合で金融政策を修正しなかったことで、長期金利は一時0.3%台まで低下したものの、足元では再び上限の0.5%に近づいていて、市場関係者は「今後も、金融政策修正への期待から金利上昇圧力が高まる可能性がある」としています。
政府が発行する国債=国の借金の残高は去年9月末時点で日銀が半数以上を保有していて、市場では「事実上の財政ファイナンス」との批判も集まっていますが、金融緩和を維持するために日銀が国債を買い入れる構図はむしろ加速しています。
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