就職先に求めるものは「やりがい」?「給与」?。時代とともに移ろうのが就職先の“条件”だ。2023年の就職戦線で若者から聞こえてくるのは、プライベートを犠牲にしたくないという声だ。「売り手市場」とあって、企業側もこうした条件を強く意識しながら採用候補と向き合っている。優秀な人材を確保するためにより企業の柔軟性が問われる年になりそうだ。
◆頻出ワードは「趣味」プライベート重視が鮮明に

福岡大学で31日に開かれたのは、学生向けの合同就職説明会だ。新型コロナが流行する前と同じぐらいの約150の企業が集まった。
参加した学生「私は働きがいを重視しています。働いていて楽しくないと続けられないので」

全国的な賃上げの動きが加速する一方、学生からは、自由な時間や転勤の有無などプライベートを重視する声が多く聞かれました。

学生「仕事だけするんじゃなくて趣味の時間もつくれる企業に入りたいです」
学生「定時であがれる仕事がいい。残りの時間を趣味に割けるので」
学生「社内の雰囲気を聞きたい。自分が過ごしやすいところで働きたいです」
学生「地元が福岡なので恩返しというか、福岡が楽しいのもあるんですけど社会人になっても福岡で生活したいです」
◆転職はあたりまえ、キャリア志向も継続

最初から転職を視野に入れて就職先を探すという学生もいた。
学生「ずっと同じ会社に勤めるのは難しくなってきているので、キャリアを積み違う会社でも活躍できたら。転職はアリなんじゃないかな」
さまざまな業界で人手不足が叫ばれる昨今。企業側にとって、優秀な人材は是が非でも採用したいところだ。学生を引きつけようと奇抜な格好をした採用担当者もいた。
南福岡自動車学校「おかげさまで就活生の目は引きます」
◆問われる企業の“柔軟性”
学生有利の「売り手市場」と言われる“就職戦線”企業側も、学生が求める「条件」を強く意識しています。

JR九州人事部・鹿島綾子副課長「家庭を大事にしたい方もいらっしゃいますし、介護をする方も増えていきます。生活面で考え方も変わっているので、そういう方に寄り添えるような、力を尽くしていただける柔軟な勤務制度を検討しています」
学生が求める「条件」は、そのまま企業の働き方にも反映されます。多様な人材を受け入れる、企業の柔軟性も問われています。














