普段よく使われる「ひと休み」。「ひと息」「ひとまとまり」などの言葉=「ひと○○」という表現に影響されて、使われ始めたのではないかと言う見方があり、若者らが使うくだけた言い方ともされています。「ひと〇〇」と言う場合、本来「ひと」の後に来るのは和語(日本古来の言葉・漢字の訓読み)なのです。

例えば「一仕事」=ひとしごとの「仕事」という言葉。漢字辞典を確認すると…
和語ではなく「仕」の「し」は音読み
「事」「ごと(こと)」は訓読みの混種語です。
ただ、これは使用頻度も高く和語(漢字の訓読み)的な意識が強いせいか「いちしごと」とは言いません。現状、「ひとだんらく」が誤りとまでは言えないと思いますが、どちらを使うべきと迷われている方は、今の話を参考にして下さい。

「他人事」はどう読まれているか?
次は、他人事=ひとごとです。元々漢字で「他人事」と書いて「ひとごと」と読みますが、今は「たにんごと」とそのままの読み方が増えています。
現在、小中学校の義務教育で教わる常用漢字の読み方を定める音訓表があります。そこでは「他人」を「ひと」という読みはありません。
