全国で相次ぐ広域強盗事件との関連が捜査されている特殊詐欺グループの4人について、日本側は30日、フィリピン当局に強制送還を正式に要請しました。

 一連の強盗事件で、指示役の「ルフィ」の可能性があるとみられる渡邊優樹容疑者39歳…北海道東部の別海町で生まれ育ち、隣りマチの中標津町の高校から札幌市近郊の大学へ進みました。
 高校と大学の同級生は、大学時代、特に札幌市のススキノでアルバイトを始めてから「変わっていった」と話します。

 【高校時代の同級生】
「実家は別海町の牧場で、剣道をしていて、高校時代、部の主将だった。クラスの中心人物で、明朗快活!」
「それが大学に進んでから、変わっていった」
「最後に会ったのは、20年くらい前…ススキノのニッカウヰスキーの看板のビルの前で、看板ぶら下げて立っていたのを見かけた」

渡邊優樹容疑者39歳

 【大学時代の同級生】
「明るく人気のある人だった。大学2年だったかな…ススキノでバイトを始めてから、学校に来なくなって、変わっていった」
「単位が足りなくて留年しているので、一緒に卒業してない。卒業したかどうかわからない」
「卒業後、会っていなかったが、電話で「キャバクラで働かないか?」などと誘われたことがある」

大学時代の渡邊容疑者

 そして、2012年4月、28歳のとき、渡邊容疑者は、札幌市中央区の男性の住宅から現金およそ1000万円などが盗まれた事件で、他の男3人とともに逮捕されます。

 【幼なじみ】
「頭が良くて、優等生だったアイツがまさか!とビックリした。昔から女の子にモテてたし、男女誰からも人気者だった」
「中学時代、勉強もできるタイプで、みんなからは『優樹』と呼ばれてた。休み時間、一緒にバスケットボールをよくやったりしたのを思い出す」
「剣道部で文武両道。大学は、札幌に行ったところまでは聞いていたが、その後は、わからない」
「ニュースを最初見たとき、まさか優樹が…って、ビックリ!友だちとも話題になった」
「どう見ても、そんなことをする人間と思ってなかったから。何が彼をそうさせたのかは、わからない。優樹には、罪を償って欲しい」

大学時代の渡邊容疑者

 【別海町の親族】
「(最近会ったのは、いつ頃?)10年前かな…」
「(どんな、お子さんでしたか?)放送しているとおりですよ」

左から1人目の藤田聖也容疑者、3人目の渡邊容疑者、4人目の今村磨人容疑者が北海道出身

 今回、強制送還が要請された4人中、3人が北海道出身ですが、在フィリピン日本大使館によりますと、レムリヤ法相は「強制退去を直ちにするために、必要な手続きをとっていきたい」と述べたということです。

 特殊詐欺事件だけでなく、一連の強盗事件をめぐる「ルフィ」などのアカウント名の指示役が、渡邊容疑者ら4人の中にいる可能性もあるとみて、慎重に調べています。


1月31日(火)午前10時09分配信