アメリカ軍岩国基地の海兵隊員が車を盗み事故を起こした事件で、被害者の男性が国内法での処罰などを求めて市に要請をしました。被害者の男性と父親が、福田良彦・岩国市長に要請書を手渡しました。事件は12月3日、アメリカ軍岩国基地の海兵隊員の男が、被害者の父親が経営する自動車販売店に侵入。被害者が購入したばかりの新車を盗み、追突事故を起こして車を放置し、基地に逃げ込みました。

要請では「加害者を日本の警察が逮捕できるようにすること」や「アメリカ軍関係者の犯罪に苦しむ市民のための相談窓口設置」などを求めました。福田市長は損害賠償について「防衛省やアメリカ側に誠意ある対応を要請した」とした上で「日米地位協定はアメリカ側の裁量に任される部分が大きく、問題がある」との認識を示しました。加害者の海兵隊員は1月26日、上司らとともに被害者に会い、印刷した謝罪文を読み上げたということです。動機などを質問しましたが「捜査中」として答えなかったということです。

被害者の男性:「岩国市は基地があることはしょうがないんで、基地に対して、何か変わってくれれば。いい方向に変わってくれれば」

1月26日の面談で示談は成立せず、日米地位協定の規定による損害賠償の手続きに進むことになります。