医療機関で受け取る「薬の処方箋」。1月26日から”電子化”の運用が始まりました。処方箋が電子化されることで、過去に処方された薬を把握したり、重複した薬の処方を避けることができるなどのメリットが期待されています。

薬剤師
「神経痛?びりびりしたりとか?」

女性患者
「びりびりはしないんだけど痛い」

薬剤師
「人によってちょっと眠気が出る人もいるから、それだけ飲んでいる間、注意してください」

都内の薬局の待合室でインタビューに答えてくれた男性は4つの病院に通院しているといいます。処方された薬もそれぞれ違う薬局でもらっています。

男性患者
「薬の種類は多い。(覚えるのは)なかなか難しい」

この薬局では、患者のお薬手帳を見て他の薬局で処方された薬の情報もパソコンに入力します。 重複して処方していないか注意しているといいます。

記者
「患者は薬はちゃんと管理されているか?」

薬剤師 丸山竜弥さん
「お薬手帳を持っていない方もいる。その中で全員が把握できるかというと難しい」

こうした患者の薬の処方をサーバーで一元管理する「電子処方箋」の運用が、26日からはじまりました。

これまでの紙の処方箋は病院ごとに発行されます。複数の医療機関にかかっている場合は同じ薬を処方されることがありました。

これが電子化されることで…

薬剤師 丸山竜弥さん
「ほかで何を飲んでいるかというのを確実に把握できるので、併用薬のチェックとか、重複しちゃっているかな、飲み合わせが悪いかな、というのはすぐにチェックできるようになると思います」

病院で受診の際にマイナンバーカードか健康保険証を提示することで、電子処方箋か紙の処方箋を選ぶことができます。

この薬局では運営開始日の26日までに準備が間に合いませんでした。

現時点で利用できるのは全国で154か所。東京では4か所にとどまっています。