シリーズ「現場から、」。静岡県で国内最大級の竜巻が発生してから、あすで1年です。壊滅寸前の被害を受けたイチゴ農家が、早くも完全復活を果たそうとしています。農家の歩みには現代の共助のあり方が示されています。

静岡県牧之原市のイチゴ農家・杉山泰行さん。農家を始めて16年になりますが、去年、廃業の危機に見舞われました。

去年9月5日、風速75メートルを観測した竜巻。最も被害の大きかった牧之原市は78人が重軽傷を負い、住宅被害は1350棟に及びました。

記者
「ここが一番深い、ガーンとへこんじゃってますね」

この時、杉山さんは栽培面積の8割に当たる3棟のハウスが全壊。およそ3000万円の被害を受けました。

おかげさまです杉山農園 杉山泰行さん(去年9月)
「何も言葉が出なくて。信じられなくて」

あれから1年。杉山さんは災害に強いハウスづくりを進めています。

杉山泰行さん
「ハウスの間口を狭くしたり、高さも低くしたり、補強も1.5倍に増やして強くしたりしています」

心身ともに疲れる復興作業。杉山さんを支えたものの1つが、SNSを通して寄せられた励ましの声や救いの手です。

杉山泰行さん
「記録として残して、今後の励みになるかなと思って、情報発信はしていました」

こうした記録と発信が復興へのつながりを生み出しました。

杉山泰行さん
「イチゴを買いに来てくれるお客さん、同業の方、インスタからつながって声をかけてくれた人もいる。ボランティアの方は東京から学生さんが来てくれた」

当時の農水大臣に陳情に行くなど、自ら先頭に立って農家の苦境を発信し続けました。

こうした取り組みが実を結び、ハウス再建のためのクラウドファンディングは目標を大きく上回る340万円を集めました。

おかげさまです杉山農園 杉山泰行さん
「人とのつながりを今回すごく感じたし、人の心の支えで1年間やってこられたなって、すごく思います」

自ら動き、発信することで拓けた復興への道筋。自然災害が相次ぐ現代の共助の手本となりそうです。