2025年9月、静岡県牧之原市などで発生した国内最大級の竜巻被害から1年が経とうとしています。市は2026年9月2日、70世帯が今も避難生活を送っていることを明らかにしました。
<増田哲也記者>
「被害がもっとも大きかった牧之原市細江地区です。竜巻災害からまもなく1年が経ちますが、いまも工事が続いていたり、被害を受けてもほぼ手つかずの家があちこちに見られたりと、今も復旧が終わっていないことが伺えます」
2025年9月、静岡県牧之原市から吉田町を襲った竜巻は風速約75メートルを記録し、甚大な被害を及ぼしました。
9月5日で発災から1年が経つのを前に、牧之原市は9月2日、被害の状況を改めて公表しました。市内の住宅被害は1350棟にのぼり、このうち全壊は73棟でした。
<牧之原市 杉本基久雄市長>
「現在の復興状況は6割を超えた程度であると認識しています。復興は着実に前進している一方、依然として課題は残されています」
市は住民の避難の現状についても明らかにし、70世帯が賃貸型の仮設住宅などで今も生活しています。
牧之原市細江で自転車店を営む平野秀俊さん。店舗兼住宅の2階、住宅部分は今も住むことができません。
<平野秀俊さん>
「雨ですね。雨の被害が大きかったので、だいぶ水に浸かってしまった。天井から壁から全部やり直してしまおうと始めた工事ですね」
「天井裏に上がったんですけど、ビチャビチャですね。それが段々落ちてきて。すごいシャワーのような状態で落ちてきて。なす術もないというか」
平野さんの店舗兼住宅は「全壊」に次いで被害の大きい「大規模半壊」の認定を受けました。
平野さんは同じ牧之原市内に一軒家を借りて妻と2匹の犬と避難生活を送っています。行政に対して一度は仮設住宅について相談しましたがペットの入居が認められず、家を貸してくれる知人を自力で見つけました。
<妻の亜具里さん>
「二重生活は疲れます。食事をしてもほっとできない」
借りた一軒家はほぼ寝るためだけの場所。食事は店舗の奥に段ボールで間仕切りしたスペースで済ませることがほとんどです。
<平野秀俊さん>
「人生で体感したことのない、すざまじい現象だった。トラウマで残っているので、風で揺れたり、雨の音が激しかったりすると、心がざわつく」
国内最大級の竜巻が残した爪痕。1年以上をかけて、ようやく日常が戻ってきそうですがいまだに癒えない傷もあります。
2025年の被災をきっかけに牧之原市は近隣市町で竜巻があった場合は、メールやLINEで市民への通知を始めました。しかし、竜巻はいつどこで発生するのか予想が難しく、対策もいまだ手探りの状態です。
今回の竜巻災害で被災した1350世帯のうち、市外に転出した人は2026年7月末時点で、110人いるということです。














