ロシア軍による包囲が続くウクライナ南東部の要衝・マリウポリ。こちらは、そこからおよそ20キロ離れた村の衛星写真です。
上は3月の写真。下は4月3日に同じ位置で撮影された写真ですが塹壕のようなものが拡大している様子がわかります。写真を公開したアメリカの民間衛星会社は。
米民間衛星会社「マクサー」
「200以上の『集団墓地』が写っている」
マリウポリ市議会はSNSでロシア軍が最大9000人の市民をこの村に埋めた可能性があると指摘。そして市長は。
マリウポリ市長
「ロシアは市民を殺害し、戦争犯罪を隠している」
ロシアによる「戦争犯罪の隠蔽」だと非難しています。
アゾフスタリ製鉄所を拠点にウクライナ側が抵抗を続ける中、21日、ロシアのプーチン大統領は。
ロシア プーチン大統領
「マリウポリ解放のための軍事作戦は成功した。おめでとう!」
ショイグ国防相から“至近距離”で報告を受けた際、マリウポリを事実上制圧したとの考えを示しました。
これに対しウクライナのゼレンスキ―大統領は。
ウクライナ ゼレンスキー大統領
「ロシア軍がマリウポリの大部分を占領した事は知っている。しかし、街の一部には私たちの兵士が残っている」
アメリカのバイデン大統領も。
アメリカ バイデン大統領
「ロシアがマリウポリを支配しているかは疑問だ。マリウポリが陥落したという証拠は何もない」
そのうえで、東部ドンバス地方での戦闘に向け日本円で1000億円規模の新たな軍事支援を行うと発表しました。
その中で注目されているのは。
アメリカ国防総省 カービー報道官
「『フェニックスゴースト』。ロシアによる侵攻が始まる前から開発されていたドローンです」
ロシア軍との戦いのために開発されたという新型ドローン、フェニックスゴースト=「不死鳥の亡霊」。
こちらは、アメリカがこれまでにウクライナに提供している自爆型の攻撃ドローン「スイッチブレード」のCGです。
「フェニックスゴースト」は、この「スイッチブレード」と「能力は似ている」とされます。
アメリカ国防総省は、その詳しい能力や特徴は明らかにしていませんが。
アメリカ国防総省 カービー報道官
「この無人航空システムは、戦術的な運用のために開発された。言い換えると、主な役割は攻撃だ」
カービー報道官は、ロシア軍が攻勢を強めるウクライナ東部での戦闘での「ウクライナ側のニーズを満たすものだ」と説明しています。
一方、ロシア国防省はウクライナ東部を中心に1200か所あまりを攻撃したと発表。4日連続で1000か所以上を攻撃したと明らかにしていて。ロシアが制圧を目指す東部地方への攻勢を一層強めています。
こうした中、ウクライナ側はマリウポリから市民が避難するための人道回廊の使用をロシア軍が阻止しおよそ12万人の市民が足止めされていると非難。
またウクライナの副首相はロシア側が「誰もこの回廊を利用していない」と主張していることについて「軍人が投降するためのものと、市民が避難するための人道回廊の違いをロシアは理解していないふりをしている」と指摘しました。
ただ、マリウポリから4台のバスが西にあるザポリージャに向かったことも明らかにしています。そのザポリージャに到着した市民は・・・
避難してきたマリウポリ市民
「最初の日から空爆されました。全てを破壊し、マリウポリを消そうとしています」
今後、市民は人道回廊で無事、避難を続けられるのでしょうか。
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