体長5mのゾウと体長10cmのハムスターの骨を見比べてわかる“共通点”は?イルカのお腹に足の名残?“骨”だからこそわかる生命の神秘が詰まっています。

巨大蛇に犬も…130点の骨格標本

無料で楽しめる「大学博物館」を毎週紹介する夏休み企画第5弾は、獣医学や生命科学などを研究する大学が運営する『麻布大学いのちの博物館』(神奈川・相模原市)

大学博物館ライター・大坪 覚さん:
「骨格標本だけど“動物園でもある”。子どもがすごく夢中になれる」

高さ4mを超えるキリンの骨格標本をはじめ、体長5.4m、骨の1本1本がきれいに残された蛇のアナコンダ。さらに…

THE TIME,マーケティング部 佐藤あゆみ部員:
「ポメラニアンの骨格標本。身近で飼っている動物の骨も見られる」

さまざまな動物の本物の骨の展示が約130点。一体なぜ、これだけたくさんの骨があるのか?博物館のガイドを担当する解説サークル「ミュゼット」の学生に聞きました。

獣医学部6年・合地拓也さん:
「麻布大学はこれまで獣医学、畜産学を長年研究してきた。亡くなった動物たちの病理解剖をしてきたからこそ、沢山の骨格標本が蓄積されている」

130年以上にわたり、病気などで亡くなった動物の解剖を研究の一環としておこなってきた麻布大学。

合地さん:
「身近にいる色々な動物に感謝しながら、“命の大切さ”などの勉強につながっていけたら嬉しい」

キリンも人も…骨に隠された“共通点”

数ある骨の中でも目を引くのは、体長約5mのアジアゾウ。その前には、わずか10cmほどのジャンガリアンハムスター。全く違う2つの動物ですが…

獣医学部6年・合地拓也さん:
「これだけサイズが違うように見えて同じほ乳類。骨の数、構造も同じ」

実は、アジアゾウとハムスターの全身の骨の数はどちらも約200個で、4本足でしっぽがある構造も同じ。首の骨の数も7つで、キリンやライオンとも同じなのもそれぞれの骨格標本でじっくり確認できます。

合地さん:
「概ねほ乳類はすべて首の骨の数は7個。ヒトのレプリカの骨格標本で見ても7個」

見た目が異なる動物たちも骨格を見比べると、同じ仲間ということがはっきりわかります。

イルカに足!?実感できる動物の進化

“骨を見ないとわからない”こともあります。

例えばハンドウイルカの標本。胸びれの部分が「手」にあたり、「足」はないのでは…と思いきや、胴体の下に細長い小さな骨が2本。実はこれ…

獣医学部6年・合地拓也さん:
「足自体は退化していても、“骨盤の名残り”が残っている」

元々はイルカにも足があったそうですが、泳ぐ生活スタイルに適応すべく進化した結果足はなくなり、骨盤の小さな骨だけが残ったといいます。

合地さん:
「実はほ乳類、元々は“先祖は一つ”と言われている。環境に合わせて小さくもなって大きくもなって、“異なる進化をたどってきた”

大迫力の展示から、学ぶことは様々です。
▼高1:「普段見えないところが鮮明にキレイに表されていて、“この骨格で今まで生きてきたんだな”って伝わってきてすごい」
▼高2:「人間の骨格は理科室でよく見るけど、ハムスターは毛のある状態しか見たことがない。“骨だとこんな感じなんだ”って面白かった」

本物の頭骨を触って持てる

博物館最大の魅力は、“本物の骨を触ったり、持ち上げたり”できること。

ゾウやシカの頭の骨、キリンの足の骨など50種類以上(※番組調べ)の骨がズラリ並ぶ「ハンズオンコーナー」では、学生が作った標本や、展示するにはデータが足りない骨を集め、触れるようにしているのです。

アフリカゾウ(子ども)の下あごの骨を持った人は「うわ~重たい!」「だめだ」とその重さにビックリ。下あごだけで約14kg、頭の骨は約26kgもあります。

「すごい。こんなの乗せていつも歩いてるんだ」

同じシカでも、食事がたくさんできていたシカの角は重く、そうでないシカの角は軽いなど、その違いも実際に持ち上げて知ることができます。

▼5歳:「とにかく楽しかった」
▼小1:「ちょっと怖かった…」
▼高1:「摩擦とかないのかなと思ったら意外とザラザラしてる面もあってびっくりした」

獣医学部6年・合地拓也さん:
「骨格自体の迫力を知って、“命の大切さ、生命の神秘を感じて”学ぶことの楽しさにつながっていけたら」

(THE TIME,2026年8月17日放送より)