山口県岩国市玖珂町阿山北地区で、住宅街にサルが出没し、高齢女性2人がかみつかれて軽傷を負ったことが、21日わかりました。

岩国市周東総合支所によりますと去年ごろからサルが出没し、先月以降住民への威嚇や攻撃が目立ってきたということです。先月23日、住民の女性がサルにズボンの裾を引っ張られ、背中に飛び乗られるなどしたため、市職員らが一帯をパトロールし、追い払っていました。しかし今月19日、自宅の庭で洗濯物を干していた女性(73)が右足などをかまれて出血し、21日にも同様に女性(76)がかみつかれ、2人が軽傷を負いました。このほか、とびのりやひっかきなど、けががないものは21日現在で13件把握しているということです。サルは成獣2頭、幼獣1頭の3頭で、このうちの1頭が危害を加えているとみられます。

現場はJR玖珂駅から約2キロ離れた、山に沿って住宅が密集する地域で、およそ30世帯の住宅があります。近くの住民によると、何年も前からサルは目撃されていますが、先月から威嚇などがみられはじめたということです。

市では猟友会に依頼してサルの用の箱わなを2か所に設置し、見回りを行っていますが、これまでに捕獲されていません。パトロールなどを続けるとともに、専門業者に依頼して捕獲を検討しているということです。