「検察庁を敵視することは反社」。東京地検特捜部が捜査した詐欺事件で違法な取り調べがあったとして、被告が国に賠償を求めた裁判。きょう、その取り調べを記録した映像が法廷で再生されました。

検察官
「ええか、生田さん、黙秘を人のせいにするな。自分で選んだんやろ。(黙秘)したかったらしていい。検察庁を敵視するってことは反社や、完全に」

これは、東京地検特捜部が2021年に手がけた詐欺事件の取り調べの様子。アクリル板越しに怒鳴り散らすのは、当時、特捜部に所属していた堀木博司検察官です。

この動画が再生された場所は、きょう東京地裁で開かれた民事裁判の法廷。

詐欺などの罪で起訴された太陽光発電関連会社「テクノシステム」の社長・生田尚之被告(52)が、取り調べの際に侮辱されたなどとして国に賠償を求めているのです。

堀木検察官
「『自分がここにいる理由がないのに』と思うのか。理由はあるやろうが」

およそ1時間10分の映像には、“怒鳴る”以外にも生田被告を“侮辱するような”発言も記録されていました。

堀木検察官
「ええかげんにせえよ、子どもでもそんなこと(黙秘)せんぞ。たちの悪いヤクザの組長ぐらいやで、そんなことすんの」

憲法と法律で保障されている「黙秘権」を否定するような発言。さらに、「生田被告は何でも人のせいにする」と指摘したうえで…

堀木検察官
「ええか、生田さん、黙秘を人のせいにするな。自分で選んだんやろ」
生田被告
「してません」
堀木検察官
「してるやろが」
生田被告
「してない。ひどい」
堀木検察官
「人のせいにしとるがな」
生田被告
「すべての発言をどうせ裏目でとられると思うから発言できないでいる。悔しくてしょうがない」

国側は裁判で「社会的相当性を超えるものではない」として、訴えを退けるよう求めています。

取り調べを担当した堀木検察官は特別公務員暴行陵虐罪に問われ、今後、刑事裁判が開かれる予定です。