
外に出た木原さんは、この世の地獄を見たと言います。
木原千成さん
「ほんとに、もう地獄ですね。地獄の中を1人で歩いて帰ったようなもんですね。何十何百という被爆者が髪はボロボロ、バラバラ。着るものもバラバラでね、真っ黒な体でずーっと何十人何百人と並べられていましたよ」
命からがら市街地を離れて、振り返った木原さんの目に映ったのは、慣れ親しんだ広島のまちではありませんでした。
木原千成さん
「全然音がしなかった。あまりにも不思議ですからね。静かすぎて不思議ですから、印象に残っとるんですけどね」
翌日になって、木原さんは鉄道を使って地元の防府市に戻りました。
木原千成さん
「広島が全滅したって、家族は私もだめじゃろうって思ってたらしい。そしたら私が明くる日に帰ったでしょ。大喜びで…」

再開した家族…そのときを思い出すといまも安どの気持ちがあふれます。
木原千成さん
「あの2・3日の体験っていうのは、私の人生の転換期になったでしょうね」














