北海道の宇宙開発は、今年度、新たなロケット発射場の完成で大きな節目を迎えます。
今、札幌市のデパートで開催中の「宇宙」展です。
引力が地球の28倍の太陽ではバスケットボールは重さ14キロに。
不思議な体験がいっぱいの「宇宙」に子どもたちは、目を輝かせます。
大丸札幌店(イベントを企画) 梅村樹李さん
「民間企業による航空宇宙の取り組みや民間人でも宇宙旅行ができる世の中になっていて、宇宙は見上げる場所から実際に行く場所になっているなかでお子様にも宇宙を身近に感じてもらいたいとのことで企画した」
会場の一角には大樹町の宇宙ベンチャーインターステラテクノロジズが開発中の小型ロケット「ZERO」も展示されています。
高さ1.8メートル、18分の1の精巧な模型でエンジンもしっかりと再現されています。
このZEROを打ち上げるのは、大樹町の宇宙港=北海道スペースポートです。
これは、インターステラ社が7月公開した最新の動画。
まず、驚かされるのが発射場の風景がガラリと変わっていることです。
奥に見える大きな建物はロケットの組み立て棟です。
大樹町が整備を進めていて9月の完成予定です。
また、これまでは、発射台の土台だけだった手前のエリアには10以上の燃料プラントや建物が確認できます。
こちらは、インターステラ社が整備を進めていて2027年3月までに完成する予定です。
また、高頻度のロケット打ち上げを実現するための宇宙港の運営会社と宇宙開発研究の会社が手を組みました。
デジタル技術を使ったシミュレーションで騒音や振動、落下物発生のおそれなど、打ち上げ時の影響やリスクを可視化しようというのです。
大樹町 黒川豊 町長
「北海道に宇宙版シリコンバレーを作ることへの実現に向けては、高頻度なロケットの打ち上げが大きなカギになると考えている。デジタル技術やノウハウを最大限活用しながら、環境への影響やリスクを可視化し、地域や関係者の皆さんにしっかりと説明できる手段を検討してまいります」
インターステラ社の最後の打ち上げから既に5年。
気になるZEROの打ち上げ時期について「発射場が完成次第、できるだけ早期の打ち上げを目指している」としています。
堀啓知キャスター:
大樹町が「宇宙のまちづくり」を掲げて40年以上になりますが野宮さん、遂にここまできましたね。
フリーアナウンサー 野宮範子さん:
本当ですね。かつて宇宙開発といえば、アメリカやソ連の国策という印象でしたが、今や民間主導となり、2040年には宇宙産業の市場規模が100兆円に達するというニュースも耳にします。40年も前に一つの自治体が企業とタッグを組んで宇宙のまちづくりを目指したというのは、非常に先見の明があったのだと感じます。この半世紀での技術革新のスピードはものすごくて、特にAI技術やスペースデータなどの発展には驚かされます。私が考えている以上に、大樹町の宇宙港構想は技術革新によって、意外と早く進展していくのではないかと思っています。
堀啓知キャスター:
「宇宙」というと、どこか夢のような話に思いがちですが、そうではないと。高市政権は戦略分野のひとつに「宇宙」も掲げていて北海道の産業として、期待も高まりますが一方で、競争相手は世界なので、橋本さん、その分、スピード感も問われますね。
北海道開発技術センター 橋本幸 理事長:
そうですね。同じく戦略分野である洋上風力発電などもそうですが、部品などの裾野が非常に広い産業です。そのため、北海道に定着しにくいとされてきた二次産業が拡大・定着する大きなチャンスになるとともに、最先端の仕事として「かっこいい」「挑戦してみたい」といった動機を生み出すことができます。通常であれば関東などへ流出してしまうような人材が北海道に定着する、そうした起爆剤になることも期待しています。
堀啓知キャスター:
北海道の人口も500万人を切ってしまい、若者が都会へ流出してしまう現状があります。地域にこれほど憧れを持てる産業が根付き、自動車産業のように裾野広く関連企業が集まってくるような未来が実現すれば、北海道の風景も変わっていくのではないでしょうか。またVTRでもお伝えした通り、インターステラ社の新型ロケットの打ち上げは、2027年春の発射場完成後、早い時期に行われる見込みです。














