地球科学に新たな視点をもたらす成果

この研究は、深発地震やプレート停滞といった地球深部で起きる現象を、「水の移動」という新しい視点から説明できる可能性を示しました。深発地震の発生メカニズムがより明確になることで、地震発生のモデル化や地震活動の評価に役立つと期待されています。

また、プレートがどのように沈み込み、どこで停滞するのかを左右する要因が明らかになったことで、地球内部における物質循環や地球の進化過程の理解が大きく前進します。地球深部での"見えない水の動き"が地球のダイナミクスを支えていることを示した本成果は、地球科学に新たな視点をもたらすものです。

石井准教授は今回の成果について、

「今回の成果は、この5年間積み重ねてきた研究の集大成です。今まで直接捉えることができなかった"鉱物間の水のやり取り"の挙動をどのようにすれば立証できるのか、条件を少しずつ変え、実験を繰り返す中で思いつきました。AIが瞬時に答えを返す便利な時代ですが、じっくり悩み、試行錯誤を繰り返す研究には独特の面白さがあります。時間をかけて考え抜くからこそ見える景色があり、そのプロセスこそが研究の醍醐味だと感じています」

と話しています。