長年の謎だった深発地震とプレート停滞
地球の内部では、海洋プレートがマントルへ沈み込む際、深さ数百km で「深発地震」と呼ばれる特殊な地震が発生します。しかし、深発地震は高温高圧の環境で岩石が本来"割れにくい"はずの深さで起きるため、その仕組みは長年の謎でした。
また、一部の沈み込むプレートは深さ約 660 km 付近で折れ曲がり、そこで停滞しているように見える「プレート停滞」という現象を示しますが、その原因も明確ではありませんでした。
これら二つの現象に共通して関わると考えられてきたのが、プレート内部に含まれる"水"の存在です。
海洋プレートは沈み込む際、海水を巻き込むようにして水を内部に取り込みます。水はマントル岩石内で化学反応を促進したり、鉱物を柔らかくしたりする働きを持つため、深発地震やプレート滞留を説明する可能性があると指摘されてきました。
しかし、地球深部で水がどのように移動し、鉱物にどのような影響を与えているのかは、これまで実験的に確かめられていませんでした。














