「褒められたかった」「認めて欲しかった」共犯者の心理
この「集団モード」や「居場所」というキーワードは、共に犯行に加わり、川村葉音被告(21歳)と交際していた当時17歳のアルバイトの少年の証言からも裏付けられます。
7月23日の公判の弁護側の被告人質問で、少年(当時17歳)は主犯格とされる男との関係性について問われました。少年は「母親と弟が北海道外に引っ越したこともあって、主犯格とされる男との関係が自分の居場所になっていた。その世界が正しいかわからないが、優先していた世界だったかもしれません」と証言しました。
さらに、少年は自らが暴行に加担した理由について、「主犯格とされる男に褒められたかった」「認めて欲しかった」と述べています。
「当時、主犯格とされる男に普通のことが通じなさそうだったから、そういう悪いことをよくしているのが主犯格とされる男だから、こういうことでしか見返したり、対等になるにはそういう風にするしかないと、当時は思いました」と、主犯格の男の歓心を買い、その「居場所」に留まるために、長谷さんへの事件に加わっていった心理を語りました。
責任転嫁を行い、自らの暴力の重大性を直視しようとしない主犯格とされる男。
しかし、専門家の分析や共犯者の証言から浮かび上がるのは、集団の空気に支配され、暴力でしか自らの存在を誇示できなかった若者たちの歪んだ関係性でした。
2人の被告の裁判員裁判の判決は、9月7日に言い渡されます。
起訴状によりますと、主犯格とされる当時18歳のアルバイトだった男は、当時17歳の少年ら男女5人と共謀し、2024年10月25日から26日にかけて、北海道江別市にて長谷知哉さん(当時20歳)の身体に多数の暴行を加えました。
さらに金銭やカード類を脅し取るなどして暴行を重ね、長谷さんを死亡させたうえ、奪ったクレジットカードでタバコなどをだまし取ったほか、キャッシュカードで現金12万7000円を引き出したなどとして、強盗致死や詐欺、窃盗などの罪に問われています。
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