頭や顔への強い暴行は30回から40回以上

長谷さんが受けた暴行は、常軌を逸したものでした。7月21日の公判で、検察側の証人尋問に出廷した長谷さんの遺体を司法解剖した医師は、遺体の状況を証言しました。

医師は、直接の死因について「外傷性ショック」であり、全身の血液量の20%から30%が皮下組織や筋肉内へ流出したことによるものと証言しました。

その出血した部位の6割から7割が頭部と顔面に集中していたとしたうえで、「顔、頭は出血していないところがないくらいの出血です。皮下組織、筋肉も出血していて、出血で厚みができる状態」と述べました。

さらに、頭や顔への強い暴行は「30回から40回以上だと考えられる」と指摘。急性硬膜下出血やくも膜下出血についても、「思い切り顔面を殴る、蹴るで強く揺さぶられれば、今回のような出血がおこる可能性はある」と述べ、凶器を用いなくとも手や足での暴行で脳へ損傷を与える可能性はあると証言しました。

背中の損傷についても、腰付近の背骨が折れていた点について「体の深い位置にあり、背部を局所的に蹴られる、踏まれることがないと、そう簡単に折れないと言える」と強い暴行があったことを示唆しました。