北海道大学がアイヌ民族の遺骨収集や過去の研究について初めて謝罪したことを受け、遺骨の返還に取り組んできたアイヌ民族の男性は今後、大学側が返還にどう取り組んでいくか、注視していく考えを示しました。

北海道大学 寳金清博総長(27日)【この記事の画像を見る】

北海道大学 寳金清博総長(27日)
「改めて深い反省を表明するとともに、アイヌの人びとに対し、心よりお詫び申し上げます」

北海道大学は27日、1933年度から1937年度にかけて医学部が行ったアイヌ民族の調査・研究で差別や偏見を前提とした仮説をもとに結論付けていたと謝罪しました。

当時の研究資料では、アイヌ民族を「絶滅せんとする民族」などと表現。

アイヌ民族の遺骨収集でも保管や管理で尊厳に対する配慮を欠き、極めて遺憾だとコメントしました。

長年、大学に持ち去られた遺骨の返還に取り組んできたアイヌの木村二三夫さん77歳は28日、北大の謝罪について一定の評価をしました。

平取「アイヌ遺骨」を考える会木村二三夫・共同代表【この記事の画像を見る】

平取「アイヌ遺骨」を考える会木村二三夫・共同代表(77)
「やっと人の道に振り向いてくれた。いまがスタートラインに立ったばかり。恥ずかしいんだよね、今頃こういう謝罪をすることは」

北大によりますと、学内には現在も141人の遺骨が保管されていて、木村さんは返還の推進を望んでいます。

平取「アイヌ遺骨」を考える会木村二三夫・共同代表
「口頭で謝罪めいたことは言ってるが、それを信用しないアイヌがほとんど。それを払拭するためにも、大学側の今後の活動は必要だと思う」

北海道大学「アイヌ納骨堂」【この記事の画像を見る】

遺骨の返還をめぐっては、国のガイドラインで条件が厳しく限定されていて、謝罪に踏み切った北大がアイヌ民族の側とどのように遺骨返還の課題に取り組んでいくか、問われることになります。