マチの商店夫婦に“娘”が来た
平取町でも、M&Aが行われていました。中心部から車で30分ほどにある「細川商店」です。
細川商店 細川幸夫さん・幸子さん
「きょうはマグロを仕入れました」
創業およそ80年。パンや野菜、生鮮食品のほか、日用品なども揃え、細川幸夫さん(78)と幸子さん(71)が夫婦で切り盛りしてきました。
農村地域のため、開店はなんと朝の6時半。幸子さん手作りのお惣菜も並び、手軽にお昼を食べたい農家から人気です。
年をとって体力的に厳しくなり、廃業も考えていましたが、地域のために店を残したいと、後継者を募集していました。
細川幸子さん
「(事業承継を考えたのは?)13~4年前、年を重ねるじゃないですか、重ねると仕入れも大変。お客も(店が)なかったら困ると」
権平まゆさん
「これしまってもいい??」
ことし4月、後継者に手を挙げたのは、札幌出身の権平まゆさんでした。
権平さんは去年、地域おこし協力隊として、平取町へ。
以前、沖縄で出会った商店と細川商店が重なり、店の店舗や備品、屋号などをまるまる引き継ぐ契約を結びました。
細川幸子さん
「私はよかった。自分たちが動ける間は手伝いたい」
細川幸夫さん
「娘だよね。娘だよ」
温かく迎えてくれた細川夫婦から経営のノウハウを学びながら、店のリニューアルも進めています。
権平まゆさん
「商品棚なんです。商品棚の上に途中ですけど机にするとか…」
権平さんのアイデアで、店の一角をイートインスペースに。地域の社交場としても盛り上げようと、夢を膨らませています。
丁寧・公平なマッチングがカギ
堀内大輝キャスター
細川さんが後継者探しを始めたのは、実は十数年前から。かなり時間がかかっているんですが、何回かこれまでにマッチングの機会はあったんですが、うまくいかなかったということで、今回ようやく巡り合えたということです。
堀啓知キャスター
長年大事にしてきたお店や会社だから、「やる気あります」だけじゃなくて、本当にこの人が頼っていいんだろうかっていう、その信頼関係までやっぱり作らないと、なかなか譲るっていうのも難しいと思うのでね。
コメンテーターアンヌ遥香さん
あの最後の、ご夫婦と権平さんの関係性、素敵だなと思って拝見しました。よくこちらの番組の「ザ・ロングセラー」というコーナーで、美味しそうな、例えば食堂とかでも「自分たちが引退したらこの店も終わりかな」なんて仰るお店、結構多いじゃないですか。すごくもったいないなと思って見ているんですけれど、ぜひそこで諦めないで、ちょっとセンターの方に相談されてみたら、なんかまた違った未来が開けるよねってこと、すごく思って見ていました。ぜひ色んな方に知ってほしいですよね。
堀キャスター
VTR見てると、やっぱり早め早めにちょっと考えておくっていうのもすごい大事なのかなと思います。
堀内キャスター
結構「すぐに」となかなか、ならないところが難しいですよね。
こちらをご覧ください。 センターが扱った事案の成約件数なんですが、2014年は3件だったんですが、昨年度は164件に増加しています。 内訳を見てみると、親族内での承継が約3割、役員や従業員は1割、そして、実は6割ほどが第三者によるM&Aだということなんです。
堀キャスター
今、人口減少・高齢化の中ですから、企業を守っていくことは、親族だけでは限界があるということなので、いかに第三者と協力するかですね。
堀内キャスター
この支援センターにM&Aのポイントを聞きました。 こちらですね。 譲る側・受ける側、そして顧客や従業員といった関係者、「三方よし」という関係性が重要だと。そのためには公平・中立な支援がカギになると。
それから、地域に欠かせないお店が廃業してしまうと、住民の皆さんが困ってしまいます。親族や従業員に引き継げない場合は、廃業を選択しがちなんですが、第三者への承継ができるという理解が広がってほしいと話していました。
コメンテーター竹部礼子さん
なんか事業って、こう自分で0から1にしていくというのも、面白かったりすると思うんですが、こうやって、もう地域にすでに根ざしていて、もうお客さんがついていて、今あるところに自分が入っていってというのも、すごく難しさもある反面、そこから自分がアイデアを出して、さらに成長させていくというのが、すごく魅力があるのかなと思います。
今紹介された、あの平取町の細川商店さんしかり、大樹町のタクシー会社さんしかり、やっぱり地域のインフラにもなっている大事な企業です。そういったところが残っていくっていうのは、地域にとってもすごく大事なテーマだと思います。
堀キャスター
大切な暖簾を、うまくこう次世代に引き継いでいきたいですね。














