2024年10月、北海道江別市の公園で当時20歳の男子大学生に男女6人の集団で暴行を加え死亡させたとして、強盗致死などの罪に問われている主犯格とされる当時18歳でアルバイトだった男(特定少年)と、当時17歳の少年の初公判が、13日、札幌地裁で開かれています。
17歳の少年と傍聴席の間にはパーティションが置かれ、主犯格とされる男は、黒のスーツに青いネクタイを着用して入廷しました。
裁判の冒頭、少年(当時17)は、高杉昌希裁判長に「(起訴内容)わかりますね?」と問われると、「はい」。事実に間違いありませんか、との問いに「ありません。他の共犯者と一緒にやったのですね、と問われると「はい」と小さな声で答えました。
一方、主犯格とされる男は、「(起訴内容に)間違っていることはありません。本当にひどいことをしました。申し訳ありません。この裁判で本当のことを話します」と、表情を変えることなく、はっきりと述べました。
冒頭陳述で検察側は、事実関係に争いはなく、争点は量刑であると主張した上で、共犯者らの関係、犯行経緯や状況を説明しました。
さらに、「生命の軽視が甚だしい。被害者は20歳と若く、落ち度もない。精神的・肉体的に暴行が繰り返された。被害者遺族の処罰感情も強く犯行の経緯に酌量の余地はなく、犯行後の汲むべき事情もない」と厳しく指摘しました。
一方、主犯格の男の弁護人は、犯罪の成立については争わないとしました。
そのうえで、「男には真実を明らかにする責任がある。何を見て、何を聞いて、何を思って、何を話したか、なぜこんなひどいことが起こったのか」と述べ、「量刑(判断)や情状に関して、事件の背景まで知ってもらいたい」と主張しました。
17歳の少年の弁護人は、「どうしてここまでのことができるのか、弁護団としても理解はできなく、これまで少年と向き合ってきました。情状鑑定も実施しました。少年は、父の虐待が人格形成に影響を及ぼしている。ただ、当時の行動を選択したのは少年自身。本人は、取り返しのつかないことをしてしまったと反省しています。この事件は社会的にも注目されていて、ネット上では憶測なども交わされています。弁護団としては、この法廷で明らかになったことをしっかりと見ていただきたいと思います」などと述べました。
冒頭陳述のあと、高杉昌希裁判長は、起訴されている強盗致死、詐欺、詐欺未遂、窃盗の罪について「各犯罪の成立は間違いない。争うのはどのような罪の重みの程度か、つまり量刑です。被告人の年齢や背景に合わせて判断します」と述べ、量刑を中心に審理を進めるとしました。
起訴状によりますと、主犯格とされる当時18歳のアルバイトだった男は、当時17歳の少年ら男女5人と共謀し、2024年10月25日から26日にかけて、長谷知哉さん(当時20)の顔や腹部を多数殴る蹴るなど暴行。
さらに「全部出せ、全額」「クレジットカードもな」などと脅迫して暴行を加え、現金やカードなどを奪い、長谷さんを外傷性ショックで死亡させたうえ、奪ったクレジットカードでたばこなどをだまし取ったほか、キャッシュカードで現金12万7000円を引き出したなどとして、強盗致死や詐欺、窃盗などの罪に問われています。
13日午後は、証拠調べが行われる予定です。
判決は8月7日に言い渡される予定です。
おことわり
HBCでは、特定少年の被告を実名で報じるかどうか、事件ごとに判断しています。
今回の事件は、1人の大学生の命が失われた結果の重大性、社会的影響の大きさなどを総合的に判断した結果、地上波テレビ放送では実名で報じることにしました。
なお、デジタル配信の記事は、半永久的に残るインターネットの特性を考慮して匿名で報じています。














